交通事故の被害者は、事故によって受けた身体的、精神的な苦痛に対して慰謝料を請求することができます。慰謝料の額は、事故の態様、負傷の程度、後遺症の有無などによって異なります。ここでは、交通事故の慰謝料の相場についてご説明します。

軽傷の場合

むち打ち症や打撲など、比較的軽度のケガの場合、慰謝料は30～50万円程度が相場です。むち打ち症は、首のねんざや肉離れによる症状で、痛み、こわばり、頭痛などを伴うことがあります。打撲は、皮膚や筋肉が損傷して腫れや内出血を起こすケガです。

中傷の場合

骨折や脱臼など、中程度のケガの場合、慰謝料は50～100万円程度が相場です。骨折は、骨が折れてしまうケガで、痛み、腫れ、機能障害などを伴うことがあります。脱臼は、関節が外れてしまうケガで、痛み、腫れ、運動障害などを伴うことがあります。

重傷の場合

脳挫傷や脊髄損傷など、重度のケガの場合、慰謝料は100万円以上が相場です。脳挫傷は、脳に損傷が生じるケガで、意識障害、頭痛、めまい、吐き気などを伴うことがあります。脊髄損傷は、脊髄に損傷が生じるケガで、麻痺、感覚障害、排泄障害などを伴うことがあります。

後遺症がある場合

交通事故の後遺症があると、慰謝料はさらに高額になります。後遺症とは、事故によるケガが治癒した後も残る症状のことです。後遺症には、痛み、こわばり、しびれ、麻痺、運動障害、精神障害などがあります。後遺症の程度によって慰謝料の額は異なりますが、一般的には100万円以上が認められることが多いです。

まとめ

交通事故の慰謝料の相場は、事故の態様、負傷の程度、後遺症の有無などによって異なります。軽傷であれば30～50万円程度、中傷であれば50～100万円程度、重傷であれば100万円以上が相場です。後遺症がある場合は、慰謝料はさらに高額になります。交通事故に遭ってしまった場合は、弁護士に相談して適切な慰謝料の請求額を検討することをおすすめします。