交通事故の被害者が負った逸失利益とは、事故によって生じた収入の喪失や将来的な収入の減少のことです。この逸失利益を誰が支払うのかについてご説明します。

過失割合による責任の有無

逸失利益の支払義務は、過失割合に応じて判断されます。過失割合とは、事故に対して被害者と加害者がどの程度の責任を負うかをパーセンテージで表したものです。過失割合が高いほど、支払義務が重くなります。

お互いに過失がある場合は、過失割合に応じて被害者自身の逸失利益も減額されます。例えば、被害者の過失割合が30%の場合、逸失利益は70%分しか請求できません。

自賠責保険の適用範囲

自賠責保険は、交通事故の被害者に対して支払われる保険です。逸失利益も自賠責保険の適用範囲に含まれます。ただし、自賠責保険で支払われる逸失利益は、年収の300万円を上限として計算されます。

任意保険の適用範囲

任意保険は、自賠責保険で補償されない部分を補償する保険です。任意保険では、自賠責保険の上限を超える逸失利益も支払われます。

損害賠償請求

自賠責保険や任意保険の範囲を超える逸失利益は、加害者に対して損害賠償請求を行う必要があります。損害賠償請求では、逸失利益の金額を証明する証拠資料が必要です。

逸失利益の支払義務は、過失割合、保険の適用範囲、損害賠償請求によって決まります。交通事故に遭われた場合は、弁護士に相談して適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

交通事故に遭った場合、被害者には逸失利益が発生することがあります。逸失利益とは、事故によって労働能力が低下したことで失った収入のことです。この逸失利益について、誰が支払う義務があるのでしょうか。

逸失利益の対象となる期間

逸失利益の対象となる期間は、被害者の労働能力が低下している期間です。全治期間と一致することが多いですが、被害者の労働能力が全治期間を過ぎても低下している場合は、全治期間を超えて逸失利益を請求できます。

逸失利益を支払う相手

逸失利益を支払う義務がある相手は、加害者です。加害者は、被害者の逸失利益を賠償する必要があります。加害者が保険に加入している場合は、保険会社が逸失利益を支払うことになります。

逸失利益の算定方法

逸失利益の算定方法は、労働能力低下率と逸失利益算定基礎によって求められます。労働能力低下率は、医師が判断します。逸失利益算定基礎は、被害者の収入や年齢等によって決まります。

逸失利益の請求方法

逸失利益を請求するには、加害者または保険会社に請求書を提出する必要があります。請求書には、逸失利益の算定方法や金額を記載します。また、労働能力低下率を証明する医師の診断書や、逸失利益算定基礎を証明する書類を添付します。

まとめ

逸失利益は、交通事故の被害者が被る損害の一つです。逸失利益は加害者が支払う義務があります。逸失利益の請求には、医師の診断書や逸失利益算定基礎を証明する書類が必要となります。