労災と任意保険のどちらを使うべきですか？

交通事故に遭った場合、労災保険と任意保険のどちらを使用すべきか迷う方が多いと思います。ここでは、それぞれの保険の特徴や適用条件を比較し、どちらを使用すべきかについて解説します。

労災保険

労災保険とは、労働中に発生した災害によるけがや病気に対して給付金が支給される公的保険です。交通事故が業務上であれば、労災保険が適用されます。業務上とは、通勤途中や業務の延長線上など、労働と密接な関係がある場合を指します。

労災保険のメリットは、以下の通りです。

• 給付金が手厚い（給与の最大80％）
• 自己負担額が少額（通常は1割）
• 手続きが簡便

任意保険

任意保険とは、民間の保険会社が提供する保険で、交通事故によるけがや損害に対する保障を受けられます。任意保険には、自賠責保険と損害賠償保険の2種類があります。

自賠責保険は、交通事故の被害者に対して最低限の補償を義務づけた保険で、必ず加入が必要です。損害賠償保険は、自賠責保険以上の補償を任意で加入する保険です。

任意保険のメリットは、以下の通りです。

• 業務外の事故にも適用される
• 補償範囲が幅広い（後遺障害、精神的苦痛など）
• 過失割合に関係なく補償を受けられる（自分の過失割合が100％でも）

どちらを使用すべきか

交通事故が業務上であれば、労災保険を使用するのが一般的です。業務外であれば、任意保険を使用します。ただし、以下の場合は任意保険を使用することをおすすめします。

• 加害者が無保険の場合
• 加害者の過失割合が低い場合
• 後遺障害や精神的苦痛を被った場合
• 労災保険の手続きが煩雑な場合

最終的にどちらを使用するかについては、個々の状況によって異なります。弁護士に相談するなどして、最適な判断をしましょう。