事故で通院治療をやめるタイミングとその後の示談交渉への影響は？

交通事故に遭い、治療のため通院を続けている方の中には、「そろそろ通院をやめたい」と考える人もいるでしょう。しかし、通院をやめるタイミングを間違えると、後の示談交渉に影響が出る可能性があります。ここでは、事故で通院治療をやめるタイミングと、その後の示談交渉への影響について解説します。

1. 通院治療をやめるタイミング

通院治療をやめるタイミングは、主治医の判断を仰ぐことが大切です。一般的には、以下の状態になったら通院を終了してもよいとされています。

• 症状が日常生活に支障がない程度まで改善した
• 主治医から「経過良好」と診断された
• 後遺症が残る可能性が低い

2. 通院治療をやめる後の示談交渉への影響

通院治療を終了すると、示談交渉が始まります。通院治療をやめるタイミングが示談交渉に与える影響としては、以下のようなものが挙げられます。

• 症状の固定化：通院治療を終了すると、症状が固定化され、後から症状が悪化しても治療費を請求することが難しくなります。
• 過失割合の判断：通院期間が長ければ長いほど、相手方の過失割合が高くなると評価される傾向にあります。治療をやめるタイミングが遅いと、過失割合が低くなる可能性があります。
• 相手方の不信感：通院期間が短い場合、相手方は「治療を長期化して損害を大きく見せかけているのではないか」と不信感を持つ可能性があります。

3. 示談交渉に向けての準備

通院治療をやめる前に、示談交渉に向けての準備をしておくことが重要です。具体的には、以下のようなことを行いましょう。

• 症状の記録：通院記録や日記などで、症状の経過を記録しておきます。治療をやめる時点での症状の程度を証明できます。
• 後遺障害の有無：通院治療終了後に後遺障害が残る可能性がある場合は、医師に診断书を作成してもらいます。
• 過失割合の算定：警察事故証明書などの資料をもとに、過失割合を算定します。自賠責保険会社や弁護士に依頼することもできます。

通院治療をやめるタイミングは、後の示談交渉に大きな影響を与えます。主治医の指示を仰ぎながら、適切なタイミングで通院を終了し、十分な準備をして示談交渉に臨みましょう。