頭をぶつけると性格が変わるのはなぜ？事故でむちうちの嘘はバレますか？

交通事故で頭をぶつけると、性格がガラリと変わるケースがあります。これは一見奇異に思えますが、脳科学的には十分に説明がつく現象です。

脳は、事故による衝撃で損傷を受けると、さまざまな神経回路に影響を及ぼします。中でも、感情や行動に関わる前頭前皮野や扁桃体が影響を受けると、性格の変化につながります。

前頭前皮野の損傷

前頭前皮野は、衝動を抑えたり、計画を立てたりするなどの、高次の認知機能を司っています。事故によりこの部分が損傷すると、衝動的になったり、計画性が低下したりするなどの変化が現れます。

例えば、事故前は穏やかな性格だった人が、事故後は怒りっぽくなったり、無謀な行動をとるようになったりする場合があります。

扁桃体の損傷

扁桃体は、恐怖や不安などの感情に関わる部位です。事故により扁桃体の一部が損傷すると、感情の抑制が効かなくなったり、不安感が強くなったりするなどの変化が見られます。

例えば、事故前は社交的だった人が、事故後は見知らぬ人と話すことに極度の不安を感じるようになる場合もあります。

むちうちの演技について

交通事故でむち打ち症を負ったと詐称するケースがありますが、医療機関での検査で演技がバレる可能性があります。

むち打ち症の診断には、MRIやCTなどの画像検査が用いられますが、演技ではこれらの検査で異常が確認されません。また、むち打ち症特有の症状である、首の痛みや頭痛の程度も、演技の場合には軽度です。

さらに、むち打ち症の症状は事故直後から現れるのが一般的ですが、演技の場合には時間が経ってから症状が出現する場合があります。このような不自然さは、医療機関の診察で疑問視される可能性が高いです。

交通事故による性格の変化やむちうちの演技は、医療機関での検査や診察で判別することができます。交通事故に遭われた場合は、正確な診断を受けることが重要です。