交通事故に遭うと、ケガの程度によって「障害等級」が認定されます。この障害等級は、損害賠償金の額や後遺障害年金などの給付内容に大きく影響するため、正確に認定されることが重要です。

障害等級を決めるのは誰か？

障害等級を認定するのは、「指定医」と呼ばれる医師です。指定医は、厚生労働省によって認定された専門医で、交通事故によるケガや後遺症の診断や評価に精通しています。

指定医は、被災者のケガや後遺症を診察し、「障害認定基準」に基づいて障害等級を認定します。障害認定基準は、ケガの種類や程度によって細かく定められており、指定医はこれらに当てはめて総合的に判断します。

認定の手順

障害等級の認定を受けるには、以下の手順を踏む必要があります。

1. 警察や保険会社に交通事故の届け出をする。
2. 指定医を受診し、診断書を作成してもらう。
3. 指定医の診断書を提出先（自賠責保険会社や損害賠償請求先）に提出する。
4. 提出先が障害認定基準に基づいて障害等級を認定する。

異議申し立て

認定された障害等級に納得できない場合は、異議申し立てをすることができます。異議申し立てをする場合は、指定医の診断書と障害等級認定基準を照らし合わせて、認定基準が正しく適用されていない点を主張します。

異議申し立ての期間は、障害等級の認定を受けた日から60日以内です。異議申し立ては、提出先（自賠責保険会社や損害賠償請求先）に対して行います。

障害等級の認定は、交通事故の被害者にとって大きな影響を与える重要な問題です。正確な認定を受けるためには、指定医の診察を正しく受け、認定基準をよく理解することが大切です。認定結果に納得できない場合は、迷わず異議申し立てを行い、適正な認定を受けられるように努めましょう。

交通事故に遭うと、身体的?精神的な後遺障害が残ってしまうことがあります。その場合、障害の程度に応じて「障害等級」が認定されます。この障害等級は、誰がどのように決めるのでしょうか？

障害等級認定機関

障害等級の認定を行うのは、「身体障害者福祉法」に基づく「身体障害者手帳交付申請書」を「市町村長」に提出することによって、認定されます。

認定基準

障害等級の認定基準は、「障害程度区分表」によって定められています。この表は、身体機能の障害の程度に応じて、1級から3級までの7段階に分類されています。

認定手順

障害等級の認定手順は以下の通りです。

1. 交通事故の被害者が「身体障害者手帳交付申請書」を市町村長に提出する。
2. 市町村長が「身体障害者手帳交付申請書」と必要な書類を受け付ける。
3. 市町村長が「認定医」に障害の程度について診断書の作成を依頼する。
4. 認定医が「障害程度評価表」を作成する。
5. 市町村長が「障害程度評価表」に基づいて障害等級を認定する。

認定医

認定医は、「身体障害者福祉法」に基づき、厚生労働大臣が指定した医師です。認定医は、障害の程度を客観的に診断するための専門的な知識と経験を有しています。

その他

障害等級の認定には、時間がかかる場合があります。また、認定結果に不服がある場合は、再審査を請求することができます。障害等級の認定は、後遺障害による損害賠償金の額に影響するため、慎重かつ適正な手続きが必要です。