## 歯の重脱臼は出血しますか？ 歯の重脱臼は、歯が完全に歯槽骨から抜け落ちてしまう状態を指します。交通事故など、強い衝撃を受けた際に起こりやすい症状です。歯が抜け落ちるという状況から、出血を伴うのではないかと不安に思われる方も多いでしょう。ここでは、歯の重脱臼と出血の関係について詳しく解説します。

歯の重脱臼は、歯を支える歯槽骨や歯肉、歯根膜といった組織が損傷を受けるため、通常、出血を伴います。出血量は、損傷の程度によって異なりますが、多くの場合、かなり出血することが予想されます。特に、歯が完全に抜け落ちた場合、歯槽骨の血管が破断されるため、出血が止まりにくいことがあります。

出血を止めるための応急処置

歯が重脱臼し、出血が止まらない場合は、以下の応急処置を行いましょう。

• 清潔なガーゼやティッシュペーパーを患部に当て、しっかりと圧迫止血する。
• 可能であれば、清潔なハンカチやタオルなどを丸めて患部に当て、圧迫止血する。
• 冷たいタオルや氷嚢で患部を冷やすことで、血管を収縮させ、出血を抑える。
• うがいをする場合は、強く口をすすぐのではなく、優しく水を含んで吐き出す程度にする。

これらの応急処置を行っても出血が止まらない場合や、出血量が多い場合は、すぐに医療機関を受診してください。特に、交通事故による重脱臼の場合は、他の部位も損傷を受けている可能性もあるため、早急な検査と治療が必要です。

重脱臼した歯の保存と再植

重脱臼した歯は、適切な処置を行えば再植できる可能性があります。再植の成功率は、歯が抜け落ちてからの時間や、保存状態によって大きく左右されます。以下の点に注意して、歯を保管し、できるだけ早く歯科医院を受診してください。

• 抜け落ちた歯は、できるだけ歯根膜を傷つけないように、歯冠部分を持って丁寧に拾い上げる。
• 歯の根元を水道水で軽く洗い流す（ゴシゴシとこすらない）。
• 歯を牛乳、生理食塩水、または自分の唾液に浸して、乾燥を防ぐ。
• 牛乳や生理食塩水がない場合は、口の中に歯を含んで、乾燥を防ぐ。
• できるだけ早く歯科医院を受診し、再植の可能性について相談する。

再植が成功した場合でも、歯根吸収などの問題が起こる可能性があり、定期的な経過観察が必要となります。

交通事故による歯の重脱臼と弁護士の役割

交通事故によって歯が重脱臼した場合、治療費だけでなく、慰謝料や逸失利益などの損害賠償を請求できる可能性があります。しかし、交通事故の示談交渉は専門的な知識が必要となるため、個人で行うのは困難な場合があります。そこで、交通事故に詳しい弁護士に相談することで、適切な賠償金を受け取れる可能性が高まります。

弁護士は、治療費や慰謝料などの損害額を正確に算出し、相手方保険会社との交渉を代行してくれます。また、後遺障害が残った場合には、後遺障害等級認定の申請をサポートし、適切な賠償金を請求してくれます。歯の重脱臼でお困りの場合は、弁護士に相談することを検討してみてください。