## 重脱臼になったらやってほいけないことは？ 重脱臼は、日常生活に大きな支障をきたす怪我であり、適切な治療を受けることが非常に重要です。しかし、重脱臼になった直後や、治療中に誤った対応をしてしまうと、症状が悪化したり、後遺症が残ったりする可能性があります。この記事では、重脱臼になった際に絶対にやってはいけないことを、交通弁護士の視点から解説します。

重脱臼とは、関節を構成する骨が本来の位置から完全に外れてしまう状態を指します。交通事故などの強い衝撃によって起こることが多く、激しい痛みや腫れ、関節の変形などを伴います。放置すると、関節周囲の靭帯や神経、血管などを損傷する可能性があり、迅速な対応が求められます。

重脱臼後の自己判断と放置

重脱臼になった場合、まず最もやってはいけないことは、自己判断で放置することです。痛みを我慢したり、「そのうち治るだろう」と安易に考えたりするのは非常に危険です。放置することで、関節周囲の組織が損傷し、慢性的な痛みや関節の不安定性につながる可能性があります。

特に、交通事故の場合は、事故直後は興奮状態にあり、痛みをあまり感じないことがあります。しかし、時間が経つにつれて症状が悪化することが多いため、必ず医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。

無理な整復

重脱臼した関節を、自分で無理に元の位置に戻そうとするのも非常に危険です。誤った方法で整復を試みると、関節周囲の靭帯や神経、血管などをさらに損傷してしまう可能性があります。また、骨折を伴っている場合、症状を悪化させる可能性もあります。

整復は、必ず専門的な知識と技術を持った医師が行うべきです。医療機関を受診し、レントゲンなどの検査を受けた上で、適切な方法で整復してもらうようにしましょう。

痛みを我慢しての行動

重脱臼による痛みを我慢して、無理に動いたり、日常生活を送ったりするのも避けるべきです。痛みを我慢して関節を使い続けると、炎症が悪化し、治癒が遅れる可能性があります。また、関節周囲の筋肉や靭帯に負担がかかり、二次的な障害を引き起こすこともあります。

重脱臼後は、医師の指示に従い、安静にすることが大切です。必要に応じて、ギプスやサポーターなどで関節を固定し、痛みを軽減するようにしましょう。

交通事故の場合の安易な示談

交通事故で重脱臼した場合、保険会社から示談交渉を持ちかけられることがあります。しかし、安易に示談に応じてしまうのは避けるべきです。示談後には、原則として追加の賠償金を請求することが難しくなります。

重脱臼は、治療に時間がかかるだけでなく、後遺症が残る可能性もあります。将来的な治療費や、仕事への影響などを考慮し、適切な賠償金を請求する必要があります。そのため、交通事故に詳しい弁護士に相談し、示談交渉を依頼することをおすすめします。

特に、交通弁護士は、交通事故の法的な知識だけでなく、重脱臼などの怪我に関する医学的な知識も持ち合わせているため、適切な賠償金を算出し、交渉を有利に進めることができます。

重脱臼は、適切な対応をすることで、後遺症のリスクを軽減することができます。この記事で解説した「やってはいけないこと」を参考に、冷静に対応し、早期回復を目指しましょう。