## 相手が示談に応じない場合はどうすればいいですか? 交通事故に遭ってしまい、加害者側との示談交渉が難航している方は少なくありません。特に、相手が全く示談に応じない場合、どうすれば良いのか途方に暮れてしまうこともあるでしょう。この記事では、そのような状況に陥った際に取るべき選択肢と、それぞれのメリット?デメリットについて、日本の交通弁護士の視点から解説します。

交通事故の被害者にとって、示談交渉は精神的にも時間的にも大きな負担となります。しかし、示談は紛争解決の最も一般的な方法であり、早期解決を目指す上で重要なステップです。相手が示談に応じない場合でも、諦めずに様々な手段を検討することが重要です。

示談交渉を続ける

まずは、粘り強く示談交渉を続けることを検討しましょう。相手が示談に応じない理由を明確にし、その理由を解消するための提案を行うことが有効です。例えば、損害賠償額の算定根拠を丁寧に説明したり、慰謝料の増額を検討したりすることが考えられます。また、弁護士に依頼することで、交渉のプロとして冷静かつ客観的に相手と交渉を進めることができます。

調停を申し立てる

示談交渉が膠着状態に陥った場合、裁判所を利用した調停を申し立てるという選択肢があります。調停では、調停委員が当事者双方の意見を聞き、中立的な立場で和解案を提示してくれます。調停は、裁判よりも手続きが簡単で費用も抑えられるため、比較的利用しやすい紛争解決手段です。ただし、調停はあくまで当事者間の合意を前提とするため、相手が合意しなければ成立しません。

訴訟を提起する

調停が不成立に終わった場合、あるいは、調停を申し立てても相手が応じない場合は、訴訟を提起することを検討しましょう。訴訟では、裁判所が証拠に基づいて損害賠償額などを判断します。訴訟は、時間と費用がかかるというデメリットがありますが、最終的な紛争解決手段として有効です。訴訟を提起する際には、弁護士に依頼することをおすすめします。弁護士は、訴状の作成や証拠の収集、法廷での弁論など、訴訟手続き全般をサポートしてくれます。

自賠責保険への被害者請求

加害者が任意保険に加入していない場合や、加害者が示談交渉に全く応じない場合、自賠責保険への被害者請求を行うことを検討しましょう。自賠責保険は、交通事故の被害者を救済するための保険であり、自賠責保険会社に直接損害賠償を請求することができます。自賠責保険の支払限度額には上限がありますが、当面の生活費や治療費を確保することができます。

交通事故の被害に遭われた方は、まずは弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は、法律の専門家として、示談交渉から訴訟まで、様々な側面からあなたをサポートしてくれます。適切なアドバイスを受けることで、精神的な負担を軽減し、より有利な条件で示談を成立させることが可能になります。