## 示談を拒否したらお金はもらえるの? 交通事故に遭われた際、加害者側（多くの場合、保険会社）から示談の提案を受けることになります。しかし、提示された示談金額に納得がいかない場合、示談を拒否することも可能です。では、示談を拒否した場合、お金は全くもらえなくなるのでしょうか？結論から言うと、そんなことはありません。

示談は、当事者間の合意に基づいて成立するものです。つまり、双方が納得しなければ成立しません。示談を拒否したからといって、賠償請求権が消滅するわけではないのです。

示談拒否後の選択肢

示談を拒否した後には、いくつかの選択肢があります。

* **再度交渉する:** 示談金額に納得がいかない理由を具体的に伝え、増額交渉を試みることができます。弁護士に依頼することで、より有利な条件で交渉を進めることが期待できます。 * **調停を申し立てる:** 裁判所が間に入り、当事者間の話し合いを仲介してもらう手続きです。裁判よりも時間や費用を抑えることができます。 * **訴訟を提起する:** 裁判所に訴えを起こし、損害賠償を請求する方法です。時間や費用はかかりますが、法的な判断に基づいて賠償額が決定されます。

示談拒否の注意点

示談を拒否する際には、以下の点に注意が必要です。

* **時効:** 交通事故による損害賠償請求権には時効があります。人身事故の場合、原則として事故発生から5年、物損事故の場合は3年です。時効が成立すると、損害賠償を請求できなくなるため、注意が必要です。 * **証拠:** 事故状況や損害額を証明するための証拠をしっかりと集めておくことが重要です。診断書、治療費の領収書、修理見積書、写真などが証拠となります。 * **弁護士への相談:** 示談交渉や訴訟の手続きは複雑で専門的な知識が必要です。弁護士に相談することで、適切なアドバイスやサポートを受けることができます。特に、後遺障害が残った場合や、過失割合に争いがある場合には、弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士に依頼するメリット

交通事故の示談交渉や訴訟を弁護士に依頼することで、以下のようなメリットが期待できます。

* **適正な賠償額の算定:** 弁護士は、過去の判例や法律に基づいて、適正な賠償額を算定することができます。 * **交渉力の向上:** 弁護士は、加害者側（保険会社）との交渉を有利に進めることができます。 * **手続きの代行:** 示談交渉や訴訟の手続きを弁護士が代行してくれるため、精神的な負担を軽減できます。 * **訴訟になった場合の対応:** 訴訟になった場合、弁護士は、訴状の作成、証拠の提出、法廷での弁論など、あらゆる手続きを代行してくれます。

まとめ

示談を拒否しても、お金が全くもらえなくなるわけではありません。示談拒否後には、再度交渉、調停、訴訟といった選択肢があります。しかし、示談交渉や訴訟の手続きは複雑で専門的な知識が必要です。弁護士に相談することで、適切なアドバイスやサポートを受けることができます。交通事故に遭われた際には、早めに弁護士に相談することをおすすめします。