## 交通事故では傷病がありましたらどうなる？ 交通事故に遭われた際、まず何よりも大切なのはご自身の安全確保と、負傷者の救護です。しかし、事故直後は気が動転してしまい、適切な対応が難しい場合もあります。特に、ご自身や同乗者に傷病がある場合は、冷静さを保ちつつ、迅速かつ適切な行動をとることが重要になります。今回は、交通事故で傷病が発生した場合に、具体的にどのような対応が必要となるのか、そして弁護士に相談するメリットについて解説します。

交通事故で傷病を負った場合、まず行うべきは警察への連絡です。これは道路交通法で定められた義務であり、怠ると処罰の対象となる可能性があります。警察への連絡は、事故の状況を正確に記録し、後々の保険請求や損害賠償請求の際に重要な証拠となります。連絡の際には、事故発生の日時、場所、負傷者の有無、損害の程度などを伝えるようにしましょう。

事故直後の対応：傷病者の救護と警察への連絡

警察への連絡後、次に重要なのは、傷病者の救護です。ご自身や同乗者が負傷している場合は、救急車を呼ぶなど、適切な処置を施してください。また、相手方に負傷者がいる場合も、同様に救護の義務があります。可能であれば、応急処置を行い、安全な場所へ移動させるなどの配慮も必要です。事故現場の安全確保も忘れずに行いましょう。二次的な事故を防ぐために、ハザードランプを点灯させたり、三角表示板を設置したりするなどの措置を講じることが重要です。

病院での診断と治療：診断書の重要性

事故後、たとえ自覚症状がなくても、必ず病院を受診し、医師の診断を受けてください。交通事故の場合、事故直後には痛みを感じなくても、後から症状が現れることがあります。むちうち症などがその代表例です。病院では、事故の状況を詳しく伝え、必要な検査や治療を受けてください。診断書は、事故による傷病を証明する重要な書類であり、後々の保険請求や損害賠償請求の際に必要となります。診断書には、傷病名、治療期間、後遺障害の可能性などが記載されますので、内容をよく確認しておきましょう。

弁護士への相談：専門家によるサポート

交通事故で傷病を負った場合、弁護士に相談することで、様々なメリットがあります。まず、弁護士は、法律の専門家として、事故の状況を正確に把握し、適切な法的アドバイスを提供してくれます。また、保険会社との交渉を代行してくれるため、ご自身で対応するよりも、有利な条件で示談交渉を進めることができます。特に、後遺障害が残る可能性がある場合は、弁護士のサポートが不可欠です。後遺障害の認定を受けるためには、専門的な知識が必要となるため、弁護士に依頼することで、適切な後遺障害等級の認定を受けられる可能性が高まります。

損害賠償請求：慰謝料、治療費、休業損害など

交通事故による傷病の場合、様々な損害賠償を請求することができます。慰謝料、治療費、休業損害、逸失利益などがその代表例です。慰謝料は、精神的な苦痛に対する賠償であり、傷害慰謝料と後遺障害慰謝料があります。治療費は、事故による傷病の治療にかかった費用であり、病院での診察料、薬代、リハビリ費用などが含まれます。休業損害は、事故による傷病で仕事ができなくなった期間の収入減に対する賠償です。逸失利益は、後遺障害が残った場合に、将来得られたはずの収入が減ってしまうことに対する賠償です。これらの損害賠償を適切に請求するためには、弁護士のサポートが非常に有効です。弁護士は、それぞれの損害項目について、適切な金額を算出し、保険会社との交渉を代行してくれます。

交通事故に遭われた際は、ご自身の権利を守るためにも、早めに弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は、あなたの状況を詳しく聞き取り、最適な解決策を提案してくれるでしょう。