高次脳機能障害が認定されない場合、どのような対応が必要ですか？

交通事故によって高次脳機能障害（以下、高次脳）を負った場合、障害認定を行う必要があります。しかし、高次脳は症状が分かりにくいことが多く、認定が下りないケースも少なくありません。そのような場合、どのような対応が必要でしょうか。

高次脳認定の基準

高次脳の認定基準は、以下の通りです。

1. 意識障害が4週間以上継続した場合
2. 失語症、失行症、記憶障害、注意力障害、実行機能障害などの高次脳機能障害の症状が現れ、日常生活に支障をきたしている場合
3. 脳画像検査で脳に器質的損傷が認められる場合

この基準を満たせば、障害等級が認定されます。

認定されない場合の対応

上記基準を満たさない場合、認定が下りない可能性があります。そのような場合、以下のような対応が考えられます。

• 再検査の依頼：事故後時間が経つと症状が改善する可能性があります。再検査で症状が改善していれば、認定の可能性が高まります。
• 専門医の意見書：高次脳に詳しい専門医に意見書を書いてもらうと、認定の説得力が増します。
• 日常生活の記録：高次脳によって日常生活に支障が出ていることを示す記録をつけましょう。日記やメモに、仕事や家事での困難を記録しておくと良いでしょう。
• 弁護士への相談：認定が下りない場合は、弁護士に相談することも検討しましょう。弁護士は再審査手続きや裁判での代理人を務めることができます。

高次脳の認定は、患者様の生活を大きく左右します。認定が下りない場合は、焦らず適切な対応を検討することが重要です。