交通事故による損害賠償請求において、加害者側と話し合いによる解決が難しい場合や、相手が保険会社であったりする場合には、裁判所に損害賠償訴訟を提起することがあります。この場合、訴訟の手順が開始されますので、その流れについて説明します。

訴訟提起

訴訟を起こすには、管轄する裁判所に訴状を提出する必要があります。訴状には、原告（被害者）、被告（加害者）、請求原因（交通事故による損害）、請求内容（損害賠償の金額など）などが記載されます。

答弁書提出

訴状が送達されると、被告は答弁書を提出しなければなりません。答弁書には、被告の主張や反論が記載されます。答弁書が提出されない場合は、被告は欠席判決を受ける可能性があります。

準備書面提出

双方から準備書面が提出されます。準備書面には、主張の趣旨、証拠、法律上の根拠などが記載されます。準備書面は、裁判所が事実関係を把握するための重要な資料となります。

口頭弁論

準備書面の提出後は、裁判所が口頭弁論を開きます。口頭弁論では、双方の当事者が裁判官の前で主張を述べ、証拠を提出することができます。裁判官は、口頭弁論を通じて事実関係を確認し、判決を準備します。

判決

口頭弁論を経て、裁判所は判決を言い渡します。判決には、原告の請求が認められるか否か、損害賠償額の決定などが記載されます。判決は確定すると、雙方に法的拘束力があります。

控訴?上告

判決に不服がある場合は、一定期間内に控訴または上告することができます。控訴?上告によって、より上級の裁判所で判決の再審理が求められます。しかし、控訴?上告が認められる要件は厳しく、認められないケースがほとんどです。

損害賠償訴訟の手続きは複雑であり、専門的な知識が必要になります。交通事故による損害賠償請求でお困りの際には、弁護士にご相談されることをお勧めします。