「なかったことに」と考えると、事故責任はどうなるですか？

交通事故の当事者となった場合、過失割合に応じて責任が生じますが、もし「なかったことに」できたとしたら、事故責任はどうなるのでしょうか？

故意過失

故意に事故を起こした場合、過失割合は100%となり、全責任を負うことになります。そのため、たとえ「なかったことに」したとしても、故意の過失は消えることはありません。

過失

不注意やミスなどによる過失の場合、過失割合は0%～100%の間で判定されます。もし「なかったことに」できたとしたら、過失は存在しなくなるため、事故責任も発生しません。

回避不能な事故

不可抗力や第三者の過失により、どうしても避けられない事故の場合、過失割合は0%となり、事故責任は発生しません。この場合も、「なかったことに」しても事故責任は生じません。

損害賠償責任

事故によって被害者に損害を与えた場合、加害者は損害賠償責任を負います。もし「なかったことに」できたとしたら、損害は発生していないため、損害賠償責任も生じません。

注意点

ただし、たとえ「なかったことに」したとしても、事故の記録は警察や保険会社に残ります。そのため、事故後に虚偽の申告をしたり、隠蔽したりすることは重大な罪になります。

結論

事故責任は、過失や故意の有無によって決まり、「なかったことに」したとしても、故意の過失は消えず、過失が存在しなければ事故責任も発生しません。また、損害が発生した場合には、損害賠償責任が問われます。したがって、事故を起こさないように注意し、万が一事故を起こした場合には、誠実に対処することが重要です。