係数とは何ですか？

交通事故が発生してしまった場合、被害者は過失割合によって補償額が異なることをご存じでしょうか？過失割合は、事故発生時の状況や当事者の責任の程度を元に算出されます。では、この過失割合を算出する際、使用される係数とは一体どのようなものでしょうか？

係数とは、過失割合を計算するために使用される指標です。具体的な係数としては、以下のものがあります。

■自損事故の係数

自損事故の場合、過失割合は100%となります。そのため、係数は使用されません。

■相手方単独過失の係数

相手方が単独過失の場合、過失割合は0%となります。そのため、係数は使用されません。

■当事者双方過失の場合の係数

当事者双方が過失がある場合、以下の係数が使用されます。

• 被害者側の過失割合が50%未満の場合：0.75
• 被害者側の過失割合が50%以上の場合：0.5

例：被害者側の過失割合が30%の場合、過失割合は0.3 × 0.75 = 0.225が使用されます。

■加害者側の過失割合がより重大な場合の係数

加害者側の過失がより重大な場合、以下のように、被害者側の過失割合に応じて、加算係数が使用されます。

• 被害者側の過失割合が25%未満の場合：1.25
• 被害者側の過失割合が25%以上、50%未満の場合：1.0
• 被害者側の過失割合が50%以上の場合：0.75

例：加害者側の過失がより重大で、被害者側の過失割合が10%の場合、過失割合は0.1 × 1.25 = 0.125が使用されます。

係数は、交通事故の過失割合を算出する上で非常に重要な要素です。過失割合が正確に算出されることで、被害者は適正な補償を受けることができます。そのため、交通事故に遭ってしまった場合は、弁護士に相談し、過失割合や係数について正しく理解することが大切です。