交通違反の疑いで警察に止められた場合、警察にはあなたの携帯電話の中身を調べる権限があります。しかし、その権限は限定されており、捜査に関連する内容のみを調べることが許されています。

警察が携帯の中身を調べられる範囲

警察が調べられる範囲は、以下のように限定されています。

通話履歴：交通違反の発生時間帯に誰に電話したか、または誰から電話を受けたかを調べる。 メッセージ履歴：交通違反の発生前後に誰とやり取りをしたかを調べる。 位置情報：交通違反の発生時にどこにいたかを調べる。 運転中の通話やメッセージ：交通違反の発生時に運転中に通話やメッセージをしていたかを調べる。 運転中のアプリの使用：交通違反の発生時に運転中にナビアプリや音楽アプリを使用していたかを調べる。

警察が携帯の中身を調べられない範囲

警察は交通違反の捜査に関連しない内容を調べることはできません。具体的には、以下のような内容です。

プライベートな写真や動画：家族や友人との写真や動画など、交通違反とは無関係なもの。 SNSの投稿：交通違反と関係のないSNSでの投稿。 銀行口座情報：銀行口座の残高や取引履歴など。 メールの内容：交通違反とは無関係なメールの内容。 アプリの履歴：交通違反とは無関係なアプリの履歴。

警察の捜査に協力する義務

警察は令状なしで携帯の中身を調べる権限を持っていますが、被疑者には捜査に協力する義務はありません。ただし、捜査に非協力的であると、警察は別の方法で証拠を得る可能性があります。その場合、証拠が不当に得られたとして、裁判で無罪になる可能性が低くなります。

なお、交通違反ではない他の犯罪で警察に逮捕された場合、警察は令状なしで携帯の中身を調べる権限があります。また、交通違反であっても、警察が重大な犯罪の容疑を有している場合にも、令状なしで携帯の中身を調べる権限があります。