交通事故に遭った場合、逸失利益として補償を受けられるケースがあります。逸失利益とは、事故によって一時的に働けなくなったことで生じる収入の損失分のことで、治療期間中や後遺症により就労能力が低下した場合に請求できます。しかし、必ずしも逸失利益が認められるわけではありません。

逸失利益がもらえない理由

逸失利益が認められない主な理由として、以下のようなものがあります。

1. 休業損害の算定根拠がない

逸失利益を請求するためには、休業日数と収入の証明が必要です。しかし、自営業者やフリーランスの場合、明確な収入の証明がないため、逸失利益を算定することができません。

2. 就労可能とみなされる

事故後、治療やリハビリにより一時的に働けなくなった場合でも、医師から就労可能と診断された場合は、逸失利益が認められません。後遺症により就労能力が低下した場合でも、就労可能とみなされるケースがあります。

3. 過失割合が高すぎる

交通事故において、過失割合が50%を超えている場合、逸失利益の請求が認められないことがあります。これは、事故の責任が加害者に大きくある場合、逸失利益の補償を請求することが不公平と判断されるためです。

4. 他の収入源がある

事故後も、他の収入源がある場合、逸失利益が認められないことがあります。例えば、家事手伝いやボランティア活動など、無償で労働力の一部を提供している場合です。

逸失利益をもらうためのポイント

逸失利益を確実に受け取るためには、以下のことに注意しましょう。

1. 休業期間中の収入を明確に証明する。 2. 医師から就労可能と診断されていないことを確認する。 3. 過失割合を低く抑える。 4. 事故後に他の収入源がないことを証明する。

逸失利益の請求は複雑な手続きを伴うため、交通事故に遭った場合は、早めに弁護士に相談することをお勧めします。弁護士は、逸失利益の算定や過失割合の交渉など、適切なアドバイスとサポートを提供することができます。