交通事故により負傷した場合、医療費の請求や後遺障害の認定に医療記録が不可欠になります。しかし、交通事故後に治療に通っていた医療機関が治療打ち切りを通告してきた場合、患者さんは不安に陥ることがあります。そのような場合、医療記録を入手することが非常に重要になります。

医療記録の保存義務

医療機関は、診療に関連する情報を診療録という形で10年間保存する義務を負っています。この義務は、治療打ち切り後も継続します。したがって、患者さんは治療打ち切り後であっても、医療記録の開示を医療機関に請求することができます。

医療記録の重要性

医療記録には、負傷の程度、治療内容、治療経過などが記載されています。これらの情報は、以下のような場合に重要になります。

• 医療費の請求
• 後遺障害の認定
• 過失割合の認定
• 交通事故を原因とする損害賠償請求

医療記録の開示請求

医療記録の開示を請求するには、医療機関に開示請求書を提出します。開示請求書には、患者さんの氏名、生年月日、診療期間などを記載します。医療機関は、開示請求書を受領後、一定期間内に医療記録のコピーを患者さんに交付する必要があります。

費用と注意点

医療記録の開示には、手数料がかかることがあります。また、開示される医療記録には個人情報が含まれるため、適切に管理することが重要です。無断で第三者に開示したり、複写したりしないようにしましょう。

まとめ

交通事故の治療打ち切り後、医療記録を入手することは、後の請求や認定に不可欠です。医療機関は医療記録の保存義務を負っていますので、患者さんは治療打ち切り後であっても医療記録の開示を請求することができます。医療記録は適切に管理し、必要な場面で活用しましょう。