## 運転中にスマホを触ったらどうなるの？ 運転中のスマートフォン（スマホ）操作は、重大な事故につながる危険な行為です。道路交通法で厳しく禁止されており、違反した場合、罰則や行政処分が科せられます。この記事では、運転中にスマホを触るとどうなるのか、具体的な罰則や違反点数、そして事故を起こしてしまった場合の責任について、日本の交通弁護士の視点から解説します。

近年、スマホの普及に伴い、運転中のスマホ操作による事故が増加傾向にあります。カーナビ代わりにスマホを使用したり、着信やメッセージを確認したりする行為は、ほんの一瞬でも前方不注意となり、重大な事故を引き起こす可能性があります。自分だけでなく、他の交通参加者の命を危険にさらす行為であることを強く認識する必要があります。

運転中のスマホ操作による罰則

道路交通法第71条第5号の5により、運転中のスマホ操作は「携帯電話使用等（保持）」違反として罰せられます。具体的には、以下の罰則が科せられます。

• 違反点数：3点
• 反則金：
  • 大型車：7,000円
  • 普通車：6,000円
  • 二輪車：6,000円
  • 原付：5,000円

さらに、スマホ操作によって交通の危険を生じさせた場合は、「携帯電話使用等（交通の危険）」違反となり、より重い罰則が科せられます。

• 違反点数：6点
• 罰金：1年以下の懲役または30万円以下の罰金
• 免許停止：一発免停となる可能性も

「交通の危険」とは、具体的には、スマホ操作が原因で急ブレーキをかけたり、車線変更が遅れたり、歩行者に接近したりするなどの行為を指します。警察官が総合的に判断し、交通の危険があったと認められた場合、より重い罰則が適用されます。

運転中のスマホ操作で事故を起こした場合

運転中のスマホ操作が原因で事故を起こした場合、刑事責任、民事責任、行政責任という3つの責任を負うことになります。

刑事責任：過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪に問われる可能性があります。罰金刑だけでなく、懲役刑が科せられる可能性もあります。

民事責任：被害者に対する損害賠償責任を負います。治療費、慰謝料、休業損害、逸失利益など、高額な賠償金を支払う必要が生じる可能性があります。保険に加入している場合でも、保険金だけでは賠償金を賄いきれないケースも考えられます。

行政責任：免許の取消しや停止などの処分を受けます。免許を失うことで、仕事や生活に大きな影響を与える可能性があります。

運転中にスマホを触らないために

運転中のスマホ操作は、重大な事故につながる危険な行為です。以下の点に注意し、運転中はスマホを触らないように心がけましょう。

• 運転前にスマホの電源を切るか、マナーモードにする
• カーナビ代わりにスマホを使用する場合は、運転前に目的地を設定する
• 着信やメッセージが来た場合は、安全な場所に停車してから確認する
• 同乗者がいる場合は、スマホの操作を依頼する

もし、運転中のスマホ操作で事故を起こしてしまった場合は、すぐに弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は、事故状況の把握、証拠収集、示談交渉、刑事弁護など、様々なサポートを提供し、あなたの権利を守ってくれます。特に、交通事件に強い弁護士を選ぶことが重要です。

運転中のスマホ操作は、一瞬の気の緩みが重大な事故につながる可能性があります。常に安全運転を心がけ、自分自身と他の交通参加者の命を守りましょう。