交通事故に遭われた場合、弁護士に依頼すると、弁護士特約により補償を受けられる場合があります。弁護士特約とは、任意保険に付帯する特約で、弁護士費用や慰謝料などの損害賠償金を補償するものです。ここでは、弁護士特約で補償されるものを詳しくご説明します。

弁護士費用

弁護士特約で補償されるものの最たるものが弁護士費用です。交通事故を起こした場合、弁護士に依頼して示談交渉や訴訟を行ってもらうことが必要になる場合があります。弁護士に依頼すると、着手金や報酬などの費用が発生しますが、弁護士特約があればこれらの費用を補償してもらえます。

慰謝料

交通事故で被害者となった場合、慰謝料を請求することができます。慰謝料は、事故による精神的苦痛や身体的損害に対する補償です。弁護士特約では、この慰謝料も補償の対象となります。

逸失利益

交通事故により、仕事ができなくなったり収入が減ったりした場合、逸失利益の損害賠償を請求することができます。弁護士特約では、この逸失利益も補償の対象となります。

後遺障害逸失利益

交通事故により後遺障害が残った場合、将来にわたって収入が減少することが想定されます。こうした場合、後遺障害逸失利益の損害賠償を請求することができます。弁護士特約では、この後遺障害逸失利益も補償の対象となります。

その他

上記以外にも、弁護士特約では、以下の費用も補償の対象となる場合があります。

交通費 日当 印紙代 診断書代

弁護士特約の注意点

弁護士特約を利用するためには、任意保険に弁護士特約を付帯しておく必要があります。また、弁護士特約には補償金額の限度額が設定されている場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう。

交通事故に遭ってしまった場合には、弁護士に相談することをおすすめします。弁護士特約を利用することで、経済的な負担を軽減しながら、適正な損害賠償を受けることができます。

交通事故の被害に遭った場合、相手方の過失が明らかで、かつ、その相手方が任意保険に加入していれば、加害者の保険会社から補償を受けることができます。しかし、加害者が無保険であったり、補償範囲を超える損害が発生した場合には、被害者は自己負担で損害を被ることになります。

そのような場合に備えて、弁護士特約を付帯している保険に加入しておくと、法律相談料や訴訟費用など、弁護士に依頼する際に必要な費用を保険会社が負担してくれます。弁護士特約で補償される主なものとしては、以下のようなものがあります。

■法律相談料

弁護士に法律相談を依頼した場合の費用が補償されます。交通事故に関する法律相談だけでなく、その他の法律問題についても相談することができます。

■訴訟費用

加害者に対して損害賠償請求訴訟を提起した場合の費用が補償されます。弁護士費用だけでなく、裁判所への手数料や証人尋問費用なども含まれます。

■着手金

弁護士に依頼した場合、通常は着手金が発生します。着手金は、弁護士が事件を受任した場合に支払うもので、事件の結果に関係なく支払わなければなりません。弁護士特約では、この着手金も補償されます。

■成功報酬

弁護士が加害者に対して損害賠償金などを獲得した場合、その成功報酬の一部が補償されます。成功報酬の割合は、保険会社によって異なります。

■示談交渉費用

弁護士が加害者と示談交渉を行った場合の費用が補償されます。示談交渉は、訴訟を起こす前に、相手方と話し合って解決を目指すものです。

弁護士特約に加入しておけば、交通事故の被害に遭った際にも、安心して弁護士に依頼することができます。弁護士特約を付帯していない保険に加入している場合は、追加で弁護士特約を付帯することを検討することをお勧めします。