交通事故で後遺障害14級と認定された場合、逸失利益は具体的にいくらになるのでしょうか。逸失利益とは、事故により労働能力が低下することで将来得られるはずだった収入が失われることを金銭的に評価したものです。

逸失利益の算定方法

逸失利益は、以下の計算式によって算定されます。

逸失利益 = (事故前収入 - 事故後収入) x (余命 - 逸失期間) x (ライプニッツ係数)

事故前収入：事故発生前の年間収入 事故後収入：事故発生後の年間収入 余命：事故発生当時の平均余命 逸失期間：事故による労働能力の低下期間 ライプニッツ係数：年金現価を求める際に用いられる割引率

後遺障害14級の逸失利益

後遺障害14級の労働能力低下率は20%とされています。全国交通事故損害調査システム（国交省）によると、平均収入が400万円の場合、後遺障害14級の逸失利益は以下のようになります。

(400万円 - 400万円 x 0.8) x (30年 - 0) x 0.8558 = 1,060,987円

注意点

ただし、これはあくまで平均的なケースであり、個々のケースによって逸失利益の金額は異なります。例えば、事故前の収入や労働能力低下率、余命などによって変動します。また、逸失利益には精神的損害や慰謝料は含まれませんので、注意が必要です。

後遺障害による逸失利益の適正な評価を受けるためには、交通事故に詳しい弁護士に相談することが重要です。弁護士は、正確な逸失利益の算定や、保険会社との交渉を代行してくれます。