交通事故によって被った損害には、治療費や休業損害などの直接的な損失だけでなく、逸失利益も含まれます。逸失利益とは、交通事故により被災者が本来得られたはずの収入が失われたことを意味します。

逸失利益の損害賠償が認められるためには、以下の要件を満たす必要があります：

要件

1. 交通事故との因果関係が認められること

2. 逸失利益が客観的に証明できること

3. 逸失利益の額が合理的に算定できること

逸失利益の算定方法

逸失利益の額は、以下の方法で算定します：

• 事故前の収入実績をもとに、事故後の収入の減少額を算出する方法
• 労働能力喪失率や障害等級をもとに、逸失収入能力の程度を算出し、事故前の収入にこれを乗じて逸失利益を算出する方法

逸失利益の損害賠償の対象となるケース

逸失利益の損害賠償が認められるケースは、以下のようなものがあります：

• 交通事故により死亡または重度障害を負い、労働能力が大幅に低下した場合
• 交通事故により労働能力が一時的に低下し、収入が減少した場合
• 交通事故により自営業者が事業を休業または廃業せざるを得なくなった場合

交通事故の逸失利益は、負傷の程度や労働能力の喪失期間などによって大きく異なります。逸失利益の損害賠償を請求するには、交通事故との因果関係や逸失利益の額を客観的に証明することが重要です。交通事故に遭われた際は、弁護士に相談し、逸失利益の損害賠償について適切なアドバイスを受けることをお勧めします。