賃金センサスとは、厚生労働省が5年に1度実施する統計調査で、日本の賃金?給与体系を明らかにすることを目的としています。労務管理や給与改定の際に、企業の賃金体系や地域別、産業別の賃金水準を把握する上で重要なデータとなります。

賃金センサスの活用方法

賃金センサスを活用することで、以下のようなメリットが得られます。

• 自社の賃金体系が業界標準や地域平均と比較して妥当かどうかを判断できます。
• 従業員の賃金改定時の根拠資料として活用できます。
• 地域や産業ごとの賃金動向を把握し、将来の賃金戦略を策定できます。

賃金センサスを活用するには、以下の手順に従います。

手順1：冊子またはオンライン版を入手

賃金センサスは冊子版とオンライン版の両方で入手できます。冊子版は厚生労働省の刊行物販売所や政府刊行物サービスセンターで購入できます。オンライン版は厚生労働省のホームページから無料でダウンロードできます。

手順2：自社の状況に合った表を選択

賃金センサスには、企業規模、産業、職種などによって異なるさまざまな表が掲載されています。自社の状況に最も合った表を選択することが重要です。

手順3：データを読み取る

選択した表には、平均賃金、中央値、四分位数などの賃金データが掲載されています。これらのデータを自社のデータを比較して、賃金水準や賃金体系を判断します。

注意事項

賃金センサスを利用する際には、以下の注意事項があります。

• 賃金センサスは5年に1度実施されるため、最新の情報とは異なる場合があります。
• 賃金センサスは事業所を対象に実施されるため、個人事業主やフリーランスの賃金データは含まれていません。
• 賃金センサスは平均賃金などの統計データであり、すべての従業員の賃金を正確に反映しているわけではありません。

賃金センサスは賃金体系や賃金水準を把握する上で貴重な資料ですが、あくまで参考資料として活用することが大切です。自社の具体的な状況や従業員の個々の能力を考慮した上で、適切な賃金管理を行う必要があります。