もらい事故でも等級が下がる？

交通事故に巻き込まれた被害者の中には、「加害者が対人賠償保険に加入していないなど、十分な賠償を受けられないケースがあるのではないか」と不安を抱える人も少なくありません。このような場合でも、被害者は一定の補償を受けられる可能性があります。それが「自賠責保険」です。

もらい事故でも等級が下がるの？

被害者が自賠責保険によって補償を受けられるのは、自賠責保険が適用される事故の場合に限られます。具体的には、以下の要件を満たす事故が対象となります。

• 自動車、原動機付自転車、電車、バスなどの自動車損害賠償責任法に定める自動車等が関係する事故であること
• 被害者に過失がないこと

もらい事故は、被害者に過失がないため、自賠責保険の適用対象となります。ただし、被害者の年齢や後遺症の程度によって、自賠責保険の等級が下がることがあります。

自賠責保険の等級とは？

自賠責保険の等級は、被害者の年齢や後遺症の程度に応じて1～15等級に分けられています。等級が高いほど、受け取れる補償額が高くなります。もらい事故によって被害者が後遺症を負った場合、後遺症の程度に応じて自賠責保険の等級が下がることがあります。

等級が下がるとどうなる？

等級が下がると、受け取れる補償額が減額されます。例えば、等級1の被害者が受け取れる補償額は約1,200万円ですが、等級14の被害者が受け取れる補償額は約270万円となります。等級が下がると、治療費や休業補償などの補償額が大幅に減ってしまうのです。

もらい事故で被害を受けた場合、自賠責保険によって一定の補償を受けられますが、後遺症を負うと自賠責保険の等級が下がる可能性があります。等級が下がると補償額が減額されるため、被害者が受ける損害が大きくなってしまいます。もらい事故に遭った場合は、交通事故専門の弁護士に相談し、適切な補償を受けられるようアドバイスを受けることが大切です。