交通事故に遭われた後、頭痛に悩まされる方は少なくありません。事故の衝撃によって首や肩、頭部にダメージを受け、それが原因で様々な病気を発症し、頭痛を引き起こすことがあります。放置すると日常生活に支障をきたす可能性もあるため、早期の診断と適切な治療が重要です。

怪我の後遺症で頭痛を引き起こす可能性のある病気

交通事故による怪我の後遺症として頭痛を引き起こす可能性のある病気はいくつか存在します。代表的なものを以下に挙げます。

頸椎捻挫（むちうち）

交通事故で最も多い怪我の一つが頸椎捻挫、いわゆる「むちうち」です。首が鞭のようにしなることで、首の筋肉や靭帯、神経などが損傷を受け、頭痛、首の痛み、肩こり、吐き気などを引き起こします。頭痛は、後頭部から首にかけて広がるように感じられることが多いです。また、めまいや耳鳴りを伴うこともあります。

脳脊髄液減少症

事故の衝撃で脳脊髄液が漏れ出し、脳が下垂することで頭痛を引き起こす病気です。起立時に頭痛が悪化し、横になると楽になるという特徴があります。その他、めまい、吐き気、倦怠感、視力障害などを伴うこともあります。

外傷性頚部症候群

頸椎捻挫と同様に、首の筋肉や靭帯の損傷が原因で頭痛を引き起こします。頸椎捻挫よりも症状が複雑で、自律神経系の症状（動悸、息切れ、発汗など）や精神的な症状（不安、抑うつなど）を伴うこともあります。

高次脳機能障害

脳に損傷を受けたことで、記憶力、注意力、遂行機能などの認知機能が低下する病気です。頭痛は、高次脳機能障害の一つの症状として現れることがあります。その他、感情のコントロールが難しくなる、集中力が続かない、言葉が出てこないなどの症状が現れることもあります。

頭痛が続く場合は専門医への相談を

交通事故後、頭痛が続く場合は、放置せずに必ず専門医（脳神経外科、整形外科、ペインクリニックなど）を受診してください。医師による診察や検査を通じて、頭痛の原因を特定し、適切な治療を受けることが重要です。特に、脳脊髄液減少症や高次脳機能障害は、専門的な知識と検査が必要となるため、専門医への受診をおすすめします。

交通事故と頭痛の関係を弁護士に相談するメリット

交通事故による頭痛は、後遺障害として認定される可能性があります。後遺障害が認定されれば、慰謝料や逸失利益などの賠償金を請求することができます。しかし、後遺障害の認定を受けるためには、適切な診断書や資料を揃える必要があり、手続きも煩雑です。交通事故に強い弁護士に相談することで、後遺障害認定の手続きをサポートしてもらい、適切な賠償金を受け取れる可能性が高まります。また、弁護士は、加害者側との交渉を代行し、依頼者の権利を守ります。交通事故による頭痛でお悩みの方は、ぜひ一度、交通事故に強い弁護士にご相談ください。