交通事故に遭われた際、加害者側との示談交渉は避けて通れない道です。しかし、相手方の提示する条件に納得がいかない場合や、感情的に受け入れられない場合など、示談に応じないという選択肢を選ぶ方もいらっしゃいます。では、示談に応じない場合、一体どうなるのでしょうか。この記事では、交通事故の示談交渉に応じない場合に起こりうる事態について、詳しく解説していきます。

示談交渉決裂後の選択肢

示談交渉が決裂した場合、主に以下の3つの選択肢があります。

* **調停**: 裁判所を利用して、中立的な第三者（調停委員）を交えて話し合いを行う手続きです。裁判よりも時間や費用を抑えることができます。 * **訴訟**: 裁判所に訴えを起こし、判決によって損害賠償額を確定させる手続きです。証拠に基づいて主張する必要があり、弁護士への依頼が一般的です。 * **ADR（裁判外紛争解決手続き）**: 弁護士会や交通事故紛争処理センターなどが提供する、裁判所外での紛争解決手続きです。調停よりも柔軟な解決が期待できます。

示談に応じないことのメリット?デメリット

示談に応じないことには、メリットとデメリットが存在します。

**メリット:** * **より高額な賠償金を得られる可能性**: 裁判や調停を通じて、示談交渉では得られなかった十分な賠償金を得られる可能性があります。特に、後遺障害が残った場合や、過失割合に争いがある場合は、専門家の意見を聞くことで有利な結果に繋がることもあります。 * **精神的な負担の軽減**: 納得のいかない条件で示談に応じるよりも、法的な手続きを通じて正当な賠償を求めることで、精神的な負担を軽減できる場合があります。 **デメリット:** * **時間と費用の負担**: 裁判や調停には、時間と費用がかかります。弁護士費用、裁判費用、交通費など、様々な費用が発生する可能性があります。 * **精神的な負担の増加**: 訴訟は、精神的な負担が大きくなる可能性があります。証拠収集や法廷での尋問など、精神的に疲弊する場面も少なくありません。 * **必ずしも有利な結果になるとは限らない**: 裁判の結果が、必ずしも自身の希望通りになるとは限りません。裁判所の判断によっては、示談交渉で提示された金額よりも低い賠償金となる可能性もあります。

交通事故に強い弁護士に相談する重要性

交通事故の示談交渉に応じない場合、その後の手続きは複雑になる可能性があります。弁護士に相談することで、以下のメリットが得られます。

* **適切な賠償額の算定**: 専門的な知識に基づき、適切な賠償額を算定してもらえます。後遺障害等級認定のサポートや、逸失利益の計算など、複雑な計算も代行してくれます。 * **交渉?訴訟の代理**: 加害者側との交渉や、訴訟手続きを代理してもらえます。煩雑な手続きを任せることで、精神的な負担を軽減できます。 * **法的アドバイス**: 状況に応じた適切な法的アドバイスを受けることができます。示談に応じるべきか、訴訟を起こすべきかなど、判断に迷う場合に頼りになります。

まとめ

交通事故の示談交渉に応じないことは、必ずしも悪いことではありません。しかし、その後の手続きは複雑になり、時間と費用がかかることも覚悟しておく必要があります。まずは、交通事故に強い弁護士に相談し、自身の状況を詳しく説明した上で、最適な解決策を検討することをおすすめします。弁護士に相談することで、精神的な負担を軽減し、正当な賠償金を得られる可能性を高めることができます。