## 交通事故で障害防止ダメな理由は？ 交通事故に遭われた際、後遺症が残る可能性があります。後遺障害が認定されれば、慰謝料や逸失利益といった賠償金を請求することができますが、認定を受けるためには適切な手続きと証拠が必要です。しかし、中には「障害防止」という言葉を耳にし、安易に考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。今回は、交通事故における「障害防止」という考え方が、なぜ不適切なのか、その理由について詳しく解説します。

交通事故後の治療において、「障害防止」という言葉は、症状を悪化させないように、あるいは後遺障害が残らないように、早期に治療を打ち切る、または必要な検査や治療を控えるといった意味合いで使われることがあります。しかし、これは被害者にとって非常に不利な判断となる可能性があります。

症状固定と障害認定

後遺障害の認定を受けるためには、「症状固定」という状態になっている必要があります。症状固定とは、医学的にみて、これ以上治療を続けても症状の改善が見込めないと判断される状態のことです。症状固定の時期は、怪我の種類や症状によって異なり、医師が判断します。障害認定を受けるためには、症状固定後、後遺障害診断書を作成してもらい、必要な資料とともに損害保険料率算出機構に申請します。

障害防止がダメな理由

「障害防止」という名目で早期に治療を打ち切ったり、必要な検査や治療を控えてしまうと、以下の点で問題が生じます。

* **適切な治療を受けられない:** 必要な治療を受けないことで、症状が悪化したり、本来であれば改善できたはずの症状が残ってしまう可能性があります。 * **後遺障害認定に必要な証拠が不足する:** 後遺障害の認定を受けるためには、事故直後から症状固定までの継続的な治療経過を示す診断書や検査結果が重要です。治療を控えてしまうと、これらの証拠が不足し、後遺障害の認定が難しくなることがあります。 * **賠償金が減額される可能性がある:** 後遺障害が認定されなければ、後遺症による慰謝料や逸失利益といった賠償金を請求することができません。また、後遺障害が認定されたとしても、適切な治療を受けていないと判断された場合、賠償金が減額される可能性があります。

弁護士に相談する重要性

交通事故に遭われた場合は、早期に弁護士に相談することをおすすめします。弁護士は、被害者の権利を守り、適切な賠償金を得るために、以下のサポートを提供します。

* **治療の継続と適切な検査の推奨:** 症状を的確に把握し、必要な治療や検査を受けるようにアドバイスします。 * **後遺障害認定のサポート:** 後遺障害認定に必要な書類の準備や手続きをサポートし、認定される可能性を高めます。 * **保険会社との交渉代行:** 保険会社との交渉を代行し、適正な賠償金を獲得します。

まとめ

交通事故後の「障害防止」という考え方は、被害者にとって非常に不利な結果をもたらす可能性があります。適切な治療を受け、必要な検査を行い、後遺障害認定に必要な証拠を揃えることが重要です。交通事故に遭われた場合は、早期に弁護士に相談し、適切なサポートを受けることを強くおすすめします。