## 低通算書型選択幅はいくらですか？ 交通事故に遭われた際、加害者側の保険会社から提示される賠償金額に納得がいかない場合、弁護士に相談することを検討される方は多いでしょう。特に、後遺障害が残った場合、適切な賠償金額を得るためには弁護士のサポートが不可欠となることがあります。しかし、弁護士費用は高額になるイメージがあり、依頼を躊躇される方もいらっしゃいます。そこで注目されるのが、弁護士費用を抑えることができる「低通算書型」と呼ばれる料金体系です。この記事では、低通算書型弁護士費用における選択幅について解説します。

交通事故の被害者が弁護士に依頼する場合、弁護士費用は主に着手金、報酬金、実費で構成されます。着手金は弁護士が事件に着手する際に発生する費用で、報酬金は事件が解決した際に発生する費用です。実費は、交通費、通信費、印紙代など、事件処理に必要な費用です。低通算書型は、このうち報酬金の計算方法に特徴があります。

低通算書型の報酬金計算方法

通常の弁護士費用の場合、報酬金は「経済的利益」を基準に計算されます。経済的利益とは、弁護士の活動によって被害者が得た利益のことで、具体的には示談金や裁判で認められた賠償金額などが該当します。報酬金は、この経済的利益に一定の割合（例えば10％～20％）を乗じて算出されます。

一方、低通算書型の場合、報酬金は「増加額」を基準に計算されます。増加額とは、弁護士が介入する前（例えば、保険会社からの最初の提示額）と、弁護士の活動によって最終的に得られた金額との差額のことです。例えば、保険会社から100万円の提示があり、弁護士の交渉によって200万円になった場合、増加額は100万円となります。報酬金は、この増加額に一定の割合を乗じて算出されます。

低通算書型の選択幅

低通算書型の報酬金計算における「増加額に乗じる割合」が、選択幅となります。この割合は、弁護士事務所によって異なり、一般的には5％～15％程度で設定されていることが多いです。例えば、増加額が100万円で、報酬金の割合が10％の場合、報酬金は10万円となります。割合が5％であれば5万円、15％であれば15万円となります。

この選択幅は、弁護士費用を抑える上で非常に重要です。なぜなら、同じ増加額であっても、割合が異なれば報酬金の金額が大きく変わってくるからです。弁護士を選ぶ際には、この割合をしっかりと確認し、複数の事務所で見積もりを取ることをお勧めします。

低通算書型を選ぶ際の注意点

低通算書型は弁護士費用を抑えることができるメリットがありますが、注意点もあります。それは、弁護士のモチベーションです。通常の報酬金体系であれば、経済的利益が増えれば増えるほど弁護士の報酬も増えるため、弁護士は積極的に交渉を行うインセンティブが働きます。しかし、低通算書型の場合、増加額が少ないと弁護士の報酬も少なくなるため、交渉に消極的になる可能性も否定できません。そのため、低通算書型を選ぶ際には、弁護士の経験や実績、人柄などをしっかりと見極めることが重要です。

また、低通算書型を採用している弁護士事務所の中には、着手金が高めに設定されている場合もあります。そのため、着手金、報酬金の割合、実費など、トータルの費用で比較検討することが大切です。

交通事故に遭われた際は、まずはお気軽に弁護士にご相談ください。弁護士は、法律の専門家として、あなたの権利を守り、適切な賠償金額を得るために全力を尽くします。低通算書型を含め、様々な料金体系の中から、あなたに最適なものを選ぶことができるはずです。