交通事故によって被った後遺症の程度を評価するために、自賠責保険では後遺障害等級が定められています。後遺障害等級は、主に以下の事項を考慮して判定されます。

1. 障害の部位?機能障害の程度

頭部、四肢、内臓など障害を受けた部位や、その機能障害の程度が評価されます。例えば、脳挫傷や脊髄損傷は重度の後遺症とみなされ、高い等級に認定される可能性があります。

2. 障害の症状

障害による痛み、しびれ、運動障害、感覚障害などの症状が評価されます。症状の程度や持続期間によって、後遺障害等級が変化します。

3. 日常生活への影響

障害が日常生活に与える影響が評価されます。例えば、仕事や家事などが困難になった場合、後遺障害等級が高くなる傾向にあります。

4. 治療?リハビリテーションの状況

治療やリハビリテーションを受けている状況が評価されます。治療が長引いたり、リハビリテーションの効果が十分でない場合は、後遺障害等級が高くなる可能性があります。

5. 年齢?性別?職業

年齢や性別、職業によって、後遺症の影響が異なるため、考慮されます。例えば、若年者は障害の影響を受けやすい傾向にあるため、同程度の障害でも高齢者よりも高い等級に認定される場合があります。

後遺障害等級の判定手続き

後遺障害等級の判定手続きは、以下の手順で行われます。

1. 医師による診断書の作成 2. 自賠責保険会社による等級認定 3. 異議がある場合は、審査請求

等級認定に納得できない場合は、審査請求を行い、再判定を受けることができます。審査請求には期限があるため、注意が必要です。

後遺障害等級が重要な理由

後遺障害等級は、交通事故被害者の補償金額に大きく影響します。等級が高いほど、受け取れる補償金も高くなります。そのため、正確な後遺障害等級の認定を受けることは、被害者の権利を守るために重要です。