物 損 事故 時効 は どのくらい？

交通事故が発生した場合、車両などの物損賠償請求における時効は「3年」です。これは、事故発生日から3年以内に損害賠償請求を行わないと、原則として時効消滅となり、請求権を行使することができなくなります。

時効期間の起算点

時効期間の起算点は、事故発生日ではなく、損害を知った日または知ることができた日となります。

例えば、事故直後は物損が軽微で気が付かなかった場合、後になって修理工場などで損傷が判明した場合は、修理工場で損傷を知った日が起算点となります。

時効の中断と完成

時効は、一定の要件を満たすと中断または完成します。中断とは、時効期間が一時的に停止することを意味し、完成とは時効期間が終了することを意味します。

時効の中断

以下の行為によって時効は中断します。

• 損害賠償請求の訴訟の提起
• 損害賠償請求の通知（内容証明郵便など）
• 損害賠償の交渉

時効の完成

時効中断の事由がなければ、事故発生日から3年が経過すると時効が完成し、請求権は消滅してしまいます。

例外

以下の場合は、時効が3年ではなくなります。

民法上の不法行為（故意または過失）

事故が故意または過失による民法上の不法行為に該当する場合、時効は20年となります。

故意の加害行為

事故が故意の加害行為による場合、時効は成立しません（不法行為の時効の特例）。

まとめ

物損事故の損害賠償請求の時効は原則3年です。時効は中断や完成などの事由があり得るため、事故発生後には速やかに弁護士に相談することが重要です。特に、故意または過失による不法行為に該当する場合や故意の加害行為があった場合は、一般的な時効とは異なるため注意が必要です。