交通事故によって被害者が将来得られたはずの収入が失われた場合、その逸失利益の額を算定する必要があります。この計算方法は、下記のように定められています。

逸失利益の計算方法

逸失利益の計算方法は、以下の式を用います。

逸失利益 = (事故発生時年齢 + 期待余命) × (事故発生前年収 - 傷害手当控除額) × (逸失利益率)

ここで、

• 事故発生時年齢: 事故が発生した時点の被害者の年齢
• 期待余命: 事故発生時における被害者の平均余命
• 事故発生前年収: 事故発生前の被害者の年間収入
• 傷害手当控除額: 事故によって被害者に支給された傷害手当の額
• 逸失利益率: 事故による被害者の労働能力の喪失率

逸失利益率は、被害者の年齢、職業、事故によるけがの程度などを総合的に考慮して決定されます。一般的には、裁判所によって認定された逸失利益率表が用いられます。

注意点

逸失利益の計算にあたっては、以下のことに注意が必要です。

• 逸失利益は、被害者が労働することができた期間に限られます。
• 逸失利益の額は、税金を差し引く前の金額で計算します。
• 逸失利益の計算には、特別な事情がない限り、物価変動分や昇給分は考慮されません。

逸失利益の計算は複雑な場合が多く、専門家の助言を受けることが望ましいです。