交通事故に遭った場合、被害者には損害賠償金と示談金の2種類の金銭を受け取ることができます。損害賠償金は、被害者が事故によって被った損害を金銭的に補償するものであり、示談金は、被害者と加害者との間で合意に基づいて支払われるものです。

損害賠償金

損害賠償金は、交通事故によって被害者が被った損害を金銭的に補償するものであり、次のようなものが含まれます。

• 医療費：事故によるけがの治療費
• 休業損害：事故により仕事ができなくなった期間の収入の損失
• 慰謝料：事故による精神的苦痛に対する補償金
• 逸失利益：事故により将来の収入が減少した分の補償金

損害賠償金は、被害者が法的に立証した損害額に基づいて決定されます。そのため、正確に損害を立証することが重要です。また、損害賠償金には時効があり、事故発生から3年以内（被害者が未成年者の場合は5年以内）に請求する必要があります。

示談金

示談金は、被害者と加害者との間で合意に基づいて支払われる金銭であり、損害賠償金との大きな違いは、被害者が正式に立証しなくても支払われるという点です。そのため、示談金は損害賠償金よりも低額になることが多いですが、その代わり、損害賠償金を請求するよりも手続きが簡単で、早く金銭を受け取ることができます。ただし、示談金は一度受け取ると、後に増額請求することはできませんので、十分に納得した上で合意することが重要です。

請求手続き

損害賠償金と示談金の請求手続きは異なります。損害賠償金は、被害者が加害者またはその保険会社に対して直接請求する必要があります。一方、示談金は、被害者と加害者との間で合意の上、加害者または加害者の保険会社から支払われます。どちらの場合も、請求書に事故の概要、損害の内訳、請求金額などを記載する必要があります。また、損害賠償金を請求する場合は、損害を立証するための証拠を集める必要があります。

交通事故に遭った場合は、まずは警察に届け出て、それによる治療を優先しましょう。その後、弁護士に相談し、損害賠償金と示談金の請求手続きについてアドバイスを受けることをお勧めします。