交通事故によって被った損害を補償するため、厚生労働省は逸失利益の計算方法を定めています。逸失利益とは、事故により労働能力が低下して収入が減少した場合に発生する損害を指します。

逸失利益の計算方法

逸失利益の計算方法は、次の式で表されます。 逸失利益 = (事故発生前の年収 - 事故発生後の年収) x 年数

具体的な計算方法

1. 事故発生前の年収の算出: 事故発生前の3年間の労働収入を合計し、それを3で割ります。
2. 事故発生後の年収の算出: 事故後に得られる労働収入を、事故発生後の年数で割ります。
3. 年数の算出: 労働能力の低下が続く年数を算出します。
4. 逸失利益の算出: 事故発生前の年収から事故発生後の年収を差し引いた金額を、年数で乗算します。

注意すべきポイント

• 逸失利益の計算は、労働能力の低下に基づいて行われます。そのため、事故前と事故後の労働能力を正確に評価することが重要です。
• 逸失利益の計算には、自営業者やフリーランスの場合などの特殊なケースもあります。専門家に相談することをお勧めします。
• 逸失利益は、将来の収入をもとに計算するため、正確な金額を算定するのは難しい場合があります。

厚生労働省が定める逸失利益の計算方法は、交通事故被害者の補償を適切に行うためのものです。事故に遭われた場合は、正確な逸失利益の算定を行うためにも、交通事故に詳しい弁護士にご相談されることをお勧めします。