労災を使わなくても良いのですか？

交通事故に遭い、怪我をしてしまった場合、労災保険を利用して治療費や休業補償を受けられる場合があります。しかし、すべての交通事故が労災に該当するわけではありません。ここでは、労災を使わなくてもよい場合について解説します。

労災に該当しない交通事故

労災保険は、業務上または通勤途中に発生した事故を対象としています。そのため、次のような場合は労災に該当しません。

• 業務時間外に発生した事故
• 通勤途中の寄り道による事故
• 私用車の運転中に発生した事故
• 飲酒運転や無免許運転による事故

労災を使わない場合の治療費と補償

労災を使わない場合、治療費や休業補償は自己負担または相手方の任意保険で賄うことになります。ただし、自動車損害賠償責任保険（自賠責保険）には、治療費や休業補償を補償する「人身傷害補償」が含まれています。相手方が自賠責保険に加入していれば、この補償を利用することができます。

労災を使わないメリットとデメリット

労災を使わない場合のメリットとデメリットを以下に示します。

メリット

• 手続きが簡単
• 治療機関の自由度が高い
• 休業補償の算定方法が柔軟

デメリット

• 自己負担が発生する可能性がある
• 補償額が限定される
• 後遺症が残った場合の補償が不十分なことがある

まとめ

交通事故に遭った場合、労災を使うかどうかは慎重に検討する必要があります。業務上または通勤途中の事故であれば労災を利用できますが、該当しなければ自己負担または自賠責保険を利用することになります。労災を使わない場合のメリットとデメリットを理解し、ご自身の状況に合った選択をしましょう。