交通事故に遭われた場合、怪我の状態を正確に把握し、適切な賠償を受けるためには、医師の診断書が非常に重要になります。特に、後遺障害の認定を受けるためには、症状固定後の後遺障害診断書が不可欠です。しかし、治療期間中に提出する診断書や、定期的な通院の際に発行される診断書（診療報酬明細書）も、後遺障害の申請において重要な役割を果たします。

診断書の重要性と提出時期

交通事故による怪我の治療期間中に、医師から診断書を発行してもらうことは、治療の経過を記録し、怪我の程度を証明するために非常に重要です。診断書は、保険会社との交渉や、後遺障害の申請において、客観的な証拠として扱われます。そのため、定期的に医師の診察を受け、怪我の状態を正確に診断書に記載してもらうことが大切です。

定期的な診断書、特に「診療報酬明細書」は、毎週発行する必要はありません。しかし、症状の変化や治療内容の変更があった場合には、その都度、医師に相談し、診断書を発行してもらうことをお勧めします。症状の変化を記録しておくことは、後遺障害の申請時に、怪我と事故との因果関係を証明する上で有利に働きます。

後遺障害診断書のタイミング

後遺障害診断書は、症状固定と診断された後に、医師に作成してもらう必要があります。症状固定とは、治療を続けても症状の改善が見込めなくなった状態を指します。症状固定の時期は、怪我の種類や程度によって異なりますが、一般的には、交通事故から半年から1年程度経過した頃に診断されることが多いです。

後遺障害診断書は、後遺障害の認定を受けるための重要な書類であり、その内容が認定結果に大きく影響します。そのため、後遺障害診断書を作成してもらう際には、医師と十分にコミュニケーションを取り、自身の症状を正確に伝えることが重要です。また、後遺障害等級認定の基準を理解し、必要な検査や所見が診断書に記載されているかを確認することも大切です。

診断書の保管と活用

治療期間中に発行された診断書や診療報酬明細書、そして後遺障害診断書は、全て大切に保管しておきましょう。これらの書類は、保険会社との交渉や、後遺障害の申請、裁判など、さまざまな場面で必要となる可能性があります。また、弁護士に相談する際には、これらの書類を提示することで、より的確なアドバイスを受けることができます。

交通事故に関する問題は、専門的な知識が必要となる場合が多く、複雑で難しいと感じることがあるかもしれません。弁護士は、法律の専門家として、交通事故に関する様々な問題について、被害者の方をサポートすることができます。もし、交通事故に遭われてお困りのことがあれば、早めに弁護士にご相談ください。