## 弁護士特約を使った方がいいですか？ 交通事故に遭われた際、弁護士に依頼することを検討する方は多いでしょう。しかし、弁護士費用は決して安くありません。そこで役立つのが、自動車保険などに付帯している「弁護士費用特約（弁護士特約）」です。弁護士特約は、交通事故に関する弁護士費用を保険会社が一定額まで負担してくれる制度です。今回は、弁護士特約を使うべきかどうか、メリット?デメリットを踏まえて解説します。

弁護士特約を利用することで、交通事故の示談交渉や裁判を弁護士に依頼する際の費用を、自己負担なしで賄える可能性があります。通常、弁護士費用は相談料、着手金、報酬金、実費などで構成され、総額で数十万円から数百万円に及ぶことも珍しくありません。弁護士特約があれば、これらの費用を気にすることなく、安心して弁護士に依頼できるため、精神的な負担も軽減されます。

弁護士特約のメリット

弁護士特約の最大のメリットは、弁護士費用の負担を軽減できることです。保険会社が弁護士費用を負担してくれるため、自己負担を最小限に抑えられます。また、弁護士に依頼することで、適正な賠償金を受け取れる可能性が高まります。保険会社との示談交渉は、専門的な知識や交渉力が必要となるため、個人で行うと不利な条件で合意してしまうこともあります。弁護士は、法律の専門家として、依頼者の権利を守り、最大限の利益を得られるように交渉してくれます。

さらに、弁護士特約は、被保険者本人だけでなく、配偶者や同居の親族、別居の未婚の子なども利用できる場合があります。つまり、家族の誰かが交通事故に遭った場合でも、弁護士特約を利用できる可能性があるのです。これは、家族全員にとって大きな安心材料となるでしょう。

弁護士特約のデメリット

弁護士特約のデメリットとしては、保険会社が弁護士を選任する場合があること、弁護士特約を利用すると保険料が上がる場合があることなどが挙げられます。しかし、近年では、弁護士の選任は被保険者が自由に行えるケースが多くなっています。また、弁護士特約を利用しても、多くの場合、翌年度の保険料は上がりません。これは、弁護士特約が「ノーカウント事故」として扱われるためです。ただし、保険会社や契約内容によっては、保険料が上がる場合もあるため、事前に確認が必要です。

もう一つの注意点としては、弁護士特約の利用には上限額が設定されていることです。一般的に、弁護士費用の上限は300万円程度、法律相談料の上限は10万円程度とされています。しかし、交通事故の状況によっては、これらの上限額を超える費用が発生する可能性もあります。そのため、弁護士に依頼する前に、弁護士費用が弁護士特約の範囲内で賄えるかどうかを確認しておくことが重要です。

弁護士特約を使うべきケース

弁護士特約は、以下のようなケースで特に有効です。

* **過失割合に納得がいかない場合:** 交通事故の過失割合は、賠償金の額に大きく影響します。過失割合に納得がいかない場合は、弁護士に依頼して、適正な過失割合を主張してもらうべきです。 * **後遺障害が残った場合:** 後遺障害が残った場合は、後遺障害等級認定を受ける必要があります。後遺障害等級認定は、専門的な知識が必要となるため、弁護士に依頼することをおすすめします。 * **相手方保険会社との示談交渉が難航している場合:** 相手方保険会社との示談交渉が難航している場合は、弁護士に依頼して、交渉を代行してもらうことで、解決の糸口が見つかることがあります。

上記以外にも、交通事故の状況や被害の程度によっては、弁護士特約を利用して弁護士に依頼することで、より良い結果が得られる可能性があります。迷った場合は、まず弁護士に相談してみることをおすすめします。

まとめ

弁護士特約は、交通事故に遭われた際に、弁護士費用を気にすることなく、安心して弁護士に依頼できる便利な制度です。弁護士特約を利用することで、適正な賠償金を受け取れる可能性が高まり、精神的な負担も軽減されます。交通事故に遭われた際は、弁護士特約の利用を検討してみてはいかがでしょうか。まずは、ご自身の保険契約の内容を確認し、弁護士に相談してみることをおすすめします。