交通事故で出勤停止になったら?給料や解雇のリスクを弁護士が解説

 2026-03-06    12  

交通事故を起こしてしまった場合、肉体的な怪我だけでなく、最も不安になるのが「会社から出勤停止(停職)を言い渡されるのではないか」ということではないでしょうか,多くの労働者にとって、仕事を失うことは経済的なだけでなく、社会的な信用にも大きく関わる重大な問題です。

そこで今回は、交通事故による出勤停止に関して、弁護士の観点から法的な解説を行います,給料はどうなるのか、会社に解雇されるリスクはあるのか、そしてどのような対応をすべきかを詳しく解説します。

交通事故で出勤停止になったら?給料や解雇のリスクを弁護士が解説

交通事故による出勤停止の法的根拠

そもそも、会社は社員に対して勝手に出勤停止を命じることはできるのでしょうか,結論から申し上げますと、会社が「業務命令」として出勤停止を命じることは、原則として認められていません。

労働基準法には、会社が従業員に対して休暇を与える権限や、出勤停止を命じる権限を明記していません,会社が社員に対して休暇を与える場合、それはあくまで「社員の要請」や「会社の配慮」として行われるのが一般的です。

ただし、例外もあります,例えば、社員が会社の業務(運転業務など)中に重大な過失を犯し、会社の信用を失墜させた場合などは、会社が「業務命令」として一時的な出勤停止を命じるケースが考えられます。しかし、その場合でも、解雇に至るほどの重大な事由がなければ、長期間の停職は難しいのが現実です。

「休職」と「出勤停止」の違い

よく混同されがちですが、「休職」と「出勤停止」は全く異なります。

  • 休職(休暇): 社員が自発的に、あるいは会社の許可を得て、一時的に業務を休む状態です,給料が支払われるか、会社の規定により一定期間給料が減額されます。
  • 出勤停止: 会社が業務命令として、社員に対して「業務に従事しないように命じる」状態です,給料は支払われないのが一般的です。

交通事故で怪我をしている場合、会社は「出勤停止」という名目で無給にすることを望む傾向がありますが、法的には「業務命令としての出勤停止」は難しいため、多くの場合は「休職」の形をとることになります。

給料はどうなるのか?(労災認定のポイント)

交通事故で怪我をしている場合、最も重要なのは「業務災害(労災)」かどうかです。

もし事故が「業務中」に発生したものであり、業務上の理由で通勤中であった場合、労災認定がおりる可能性が高いです,労災認定が確定すれば、会社は「出勤停止」であっても、通常通り給料を支払う義務を負います。つまり、労災認定が得られれば、出勤停止になっても給料を損なうリスクは低くなります。

一方で、業務外の私事(私用の移動など)で事故を起こした場合、労災認定は難しくなります。その場合、会社が出勤停止を命じたとしても、給料は支払われない可能性が高いため、収入が途絶えるリスクが高まります。

解雇されるリスクはあるのか

交通事故を起こしただけで、会社から解雇される可能性はあるのでしょうか。

解雇には、労働基準法に基づく「解雇権の濫用」が認められない限り、正当な理由が必要です,会社が解雇する正当な理由としては、以下の3つが挙げられます。

  1. 客観的合理性
  2. 主観的合理性
  3. 通例性

交通事故を起こしただけでは、これらの要件を満たすことは非常に困難です,特に、会社の業務遂行上、事故の当事者が必須の存在であった場合(運転手がいないと会社が動かない場合など)、解雇は極めて困難です。

ただし、もし事故の原因が「業務上の重大な過失」であったり、事故後の対応が不誠実であったりする場合は、信頼関係が破綻したと判断され、解雇を主張されるリスクはゼロではありません。

弁護士からのアドバイス

交通事故による出勤停止や解雇のリスクに直面した場合、以下の対応を検討してください。

  1. 怪我の状況を確認する: 医師に診断書をもらい、労災認定が受けられるかを確認してもらいます。
  2. 会社の対応を冷静に分析する: 会社が提示する出勤停止の理由が適切か、給料の支払いについての説明はあるかを確認します。
  3. 弁護士への相談: もし会社から不当な解雇を示唆されたり、給料を払わない出勤停止を命じられたりした場合は、迷わず弁護士に相談してください,早期の介入が、トラブルの早期解決と権利の保護に最も効果的です。

交通事故は誰に起こるかわかりませんが、法律の視点から権利を守ることが、あなたの生活を守る第一歩となります。どうぞご安心ください。

元のリンク:https://rb-lawyer.com/post/6869.html

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