接触事故と追突事故の違い,法的定義と責任の所在を解説します

 2026-03-15    4  

交通事故において、当事者間でどのような車同士がぶつかったのか、あるいはどのような状況で接触したのかによって、法的な扱いや損害賠償の内容が大きく異なります。その中でも、日常的に耳にする「接触事故」と「追突事故」ですが、これらは全く同じものではありません。

交通弁護士として、多くの交通事故案件に携わってまいりましたが、当事者から「ぶつかっただけで事故じゃないの?」と聞かれることも少なくありません。しかし、実はこの「ぶつかったかどうか」の程度や、衝突の形態が、刑事責任や民事賠償責任の有無、そして保険の適用において非常に重要な意味を持ちます。

接触事故と追突事故の違い,法的定義と責任の所在を解説します

本記事では、接触事故と追突事故の法的な定義の違い、刑事責任の面での違い、そして損害賠償における違いについて詳しく解説します。

接触事故と追突事故の法的定義の違い

まず、最も基本的な違いとして、事故の発生様式(物理的な衝突の形態)が挙げられます。

接触事故(せっしょくじこ) 接触事故とは、車両同士が衝突したものの、その衝撃が比較的軽微で、車両の大ききな損傷が生じていない、あるいは車両の移動が生じなかったケースを指すことが一般的です,単にボディーに軽いキズがついた程度で、エンジンが壊れたり、車体が大きく変形したりしない事故を指します,警察の事故処理簿でも「接触」として記載されることが多く、軽微な事故に分類されます。

追突事故(ついとくじこ) 一方、追突事故とは、前方を走行していた車両や停止していた車両を、後方から衝撃によって追い越した、あるいはぶつかった事故を指します,衝撃が強く、後部車両のバンパーやトランク、エンジンルームなどが大きく損傷するケースが多く見られます。また、前方の車両が急ブレーキをかけて止まった際に後ろからぶつかる「急ブレーキ追突」もこれに含まれます。

刑事責任における違い

日本の刑法において、交通事故が犯罪(過失運転致死傷罪など)に問われるかどうかは、事故の重大性が基準となりますが、事故の種類によっても判断基準が異なります。

接触事故の場合 接触事故は、衝撃が軽微であることが多いため、基本的には「過失運転致死傷罪」に問われることは稀です。もし車両に大きな損傷がなく、人に怪我もなかった場合、罰則が科されることはほぼありません。ただし、もし接触した際に「過失が認められるレベルの運転」であった場合、過失による物損事故として処理されるに留まります。

追突事故の場合 追突事故は、後方からの衝撃であるため、前方の車両を不意に衝撃するという性質上、後車の不注意が原因となるケースがほとんどです,後車が適切な車間距離を保っていなかった場合や、急ブレーキに対応できなかった場合などは、自動車損害賠償保障法の第3条の2に基づく「違反道路交通法の罪」に問われる可能性があります。さらに、もし追突事故によって他人の死傷を引き起こした場合、刑法上の「過失運転致死傷罪」が成立するリスクが非常に高くなります。これは、追突事故が、後方車両の不注意によるものであることが多いためです。

民事賠償と過失割合の違い

交通事故の争いの多くは、この民事賠償問題に集約されます,接触事故と追突事故では、どちらがどれくらい悪いのかを判断する「過失割合」の算定が異なります。

追突事故の場合 追突事故の過失割合は、原則として後車の全責任であることがほとんどです,前車が急ブレーキをかけて止まっていたとしても、後車が十分な距離を取っていなければ、後車の過失が認められます,特に、追突事故は後車の不注意が明確であるため、被害者側の過失はほぼゼロ、後車が100%の過失と判断されるケースが一般的です。そのため、追突事故の場合は、後車の加入している自賠責保険や損害保険会社が、被害者側の損害を全面的に賠償することになります。

接触事故の場合 接触事故は、接触の程度が浅いため、双方の過失が混ざり合う可能性があります,例えば、一方の車が急に停止した(左折など)ため、もう一方の車が避けきれずに接触した場合や、双方が車間距離が近かったために接触した場合などです。この場合、双方の過失割合が20対80や30対70など、細かく分けられることがあります。つまり、接触事故の方が、双方の不注意が複雑に絡み合っている可能性が高く、損害賠償の交渉が難航することがあります。

まとめ

接触事故と追突事故は、一見すると「車がぶつかった」という事実は同じでも、その実態は大きく異なります。

  • 衝撃の強さと車両の損傷: 接触は軽微、追突は衝撃が強い。
  • 刑事責任: 接触は軽微なケースが多いが、追突は過失運転致死傷罪などのリスクが高い。
  • 過失割合: 追突は後車の全責任が多いが、接触は双方の過失が分かれることがある。

交通事故の現場では、衝撃音や車両の停止位置、ブレーキ痕などの証拠が残っています,弁護士としては、どのような事故であれ、まずは事故の性質を正しく理解し、適切な証拠保全を行うことが重要であると考えています。

もし、交通事故でどちらの事故に該当するのか迷っている、あるいは示談交渉で揉めている場合は、専門家である弁護士に相談することをお勧めします,正しい法的知識に基づいた対応をとることで、被害者の方の権利を最大限に守り、スムーズな解決へと導くことができるからです。

元のリンク:https://rb-lawyer.com/post/7259.html

=========================================

https://rb-lawyer.com/ 为 “コンパル法律事務所” 唯一の公式サービス プラットフォームです。他のチャネルは信用しないでください。