逸失利益が認められる範囲はどこまでですか?

 2024-10-17    26  

交通事故が発生すると、被害者側は、治療費や休業損害などの直接的な損害だけでなく、交通事故によるけがの治療や後遺症のために仕事がこれまで通りにできなくなったことによる収入の減少、または収入が得られなくなったことによる損害も被ります。このような将来得られるはずであった収入が得られなくなった損害を「逸失利益」と呼びます。

逸失利益の範囲

逸失利益の範囲は、次の要件を満たす場合に認められます。

逸失利益が認められる範囲はどこまでですか?

  1. 事故によるけがや後遺症によって、就労能力が低下したこと
  2. 就労能力の低下が、将来の収入に影響を与えていること
  3. 将来の収入が、事故前の収入より減少していること

逸失利益の算定

逸失利益の額は、以下の要素を考慮して算定されます。

  1. 事故前の収入
  2. 事故後の収入
  3. 就労能力の低下率
  4. 逸失利益の期間

逸失利益が認められる範囲

逸失利益が認められる範囲は、以下のとおりです。

  1. 事故発生時から退職までの期間
    交通事故によるけがや後遺症が原因で、事故発生時から退職するまで収入が減少した場合
  2. 退職後も続く逸失利益
    交通事故によるけがや後遺症が原因で、退職後も収入が減少する場合。ただし、定年退職年齢までの期間が限られること、退職金などの受給による収入が見込まれることなどから、一定範囲に限定されます

逸失利益の立証

逸失利益を立証するには、以下の証拠が必要です。

  1. 事故によるけがや後遺症を証明する診断書や検査結果
  2. 事故前の収入を証明する給与明細や源泉徴収票
  3. 事故後の収入を証明する給与明細や源泉徴収票
  4. 就労能力の低下率を証明する医師の意見書

まとめ

逸失利益は、交通事故被害者が被る重要な損害です。逸失利益の範囲を正確に把握し、適切に立証することで、正当な損害賠償を受けることが可能です。交通事故に遭われた方は、弁護士に相談して、逸失利益を含む損害賠償の適正な請求を行ってください。

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