交通事故に遭うと、けがの治療費や休業補償などの損害賠償だけでなく、精神的苦痛に対する慰謝料を請求できる場合があります。慰謝料と賠償金の大きな違いは、損害の対象となるものにあります。

慰謝料

慰謝料は、事故により被った精神的苦痛に対する賠償金です。身体的なけがや経済的な損失がなくても請求できます。例えば、事故による心的外傷、不眠、不安障害など、精神的な苦痛に対して支払われます。

慰謝料の金額は、事故の状況、けがの程度、精神的苦痛の大きさなどによって異なります。裁判所が過去の判例を参考に算定します。

賠償金

賠償金は、事故により被った金銭的な損害に対する賠償金です。治療費、休業補償、逸失利益、慰謝料以外の精神的苦痛に対する損害賠償などが含まれます。

賠償金の金額は、実際に発生した損害額をもとに算定されます。領収書などの証拠書類を提出する必要があります。

請求手続き

慰謝料と賠償金を請求する手続きは、次のとおりです。

1. 加害者との示談交渉：加害者またはその保険会社と示談交渉を行い、慰謝料と賠償金の金額を決定します。
2. 裁判所の調停：示談交渉がまとまらない場合は、裁判所に調停を申し立てます。調停委員が双方間の交渉を支援します。
3. 裁判：調停でも合意が得られない場合は、裁判所に訴訟を起こします。裁判官が判決を下します。

いずれの手続きにおいても、弁護士に相談?依頼することを検討することをお勧めします。弁護士は、損害賠償額の算定、交渉、訴訟手続きにおいてあなたをサポートできます。