交通事故に遭ってしまった場合、被害者としては加害者から適切な賠償金を受け取ることが重要です。そのために、弁護士に依頼することは非常に効果的です。しかし、弁護士特約がない場合、どのような影響があるのでしょうか。

弁護士費用の負担

交通事故において、弁護士特約がない場合、弁護士費用の負担は被害者自身に課せられます。弁護士費用の相場は、事故の損害額によって異なりますが、一般的には着手金が数十万円、成功報酬が賠償額の20～30％程度です。被害者が経済的に余裕がない場合、弁護士に依頼することが難しい状況に陥る可能性があります。

十分な補償の確保

弁護士特約がない場合、被害者が自分で保険会社と交渉を行わなければなりません。しかし、保険会社は独自の利益を優先するため、被害者に不利な条件で示談を迫ってくることがあります。弁護士がいれば、保険会社の言い分に対抗し、被害者に十分な補償が支払われるよう交渉することができます。

過失割合の認定

交通事故では、被害者に過失がある場合、賠償額が減額されます。弁護士特約がない場合、被害者は過失割合の認定について保険会社と直接交渉しなければなりません。保険会社は過失割合を過大に見積もり、被害者の賠償額を減額しようとする場合があります。弁護士がいれば、過失割合の認定に異議を唱え、被害者の正当な権利を主張することができます。

時効

交通事故による損害賠償請求権には、時効があります。通常は事故発生から3年ですが、例外的に短縮される場合もあります。弁護士特約がない場合、被害者は自分で時効の管理をしなければなりません。時効を過ぎると、たとえ正当な請求権があったとしても、賠償金を受け取ることができなくなります。

以上のとおり、弁護士特約がない場合、被害者は弁護士費用の負担や十分な補償の確保、過失割合の認定、時効など、さまざまな問題に直面する可能性があります。交通事故に遭われた場合は、弁護士特約をご確認いただき、必要に応じて弁護士にご相談することを強くお勧めいたします。