交通事故に遭い、後遺障害が残ってしまった場合、その後の生活に大きな影響が出てくることでしょう。後遺障害によって日常生活が制限されたり、就労に支障が出たりすると、収入が減ってしまう可能性があります。そうした収入の減少は、途失利益として損害賠償の対象となります。

途失利益とは？

途失利益とは、交通事故によって被った収入の減少のことです。具体的には、以下の項目が対象となります。

• 休業による労働収入の減少
• 傷病期間中の慰謝料の減少
• 将来の昇給や昇進による収入の増加の可能性

途失利益の算定方法

途失利益の算定方法には、以下の2種類があります。

1. 年収ベース方式

被災者のこれまでの年収をベースに、後遺障害による労働能力の低下率を考慮して算出します。

2. 労働能力喪失率方式

後遺障害による労働能力の低下率を直接算出して、それを基準に算出します。

後遺障害の程度や個人の事情によっては、どちらの方式が有利になるかは異なります。弁護士にご相談の上、適切な算定方法を選択することが重要です。

途失利益の請求

途失利益を請求するには、以下の書類が必要です。

• 診断書
• 収入証明書
• 勤務先からの証明書（就労に支障がある場合）

これらの書類を集めて、相手方または保険会社に請求を行います。請求には期限がありますので、事故発生後できるだけ早く手続きを開始してください。

まとめ

交通事故で後遺障害が残ると、途失利益という形で損害賠償の対象となります。途失利益の算定方法や請求には専門的な知識が必要となりますので、弁護士に相談して適切な対応を取ることをおすすめします。