交通事故に遭ってしまった場合、弁護士に依頼するかどうかという選択に直面します。しかし、弁護士費用が大きな負担になるのではないかと心配になる方も多いでしょう。そこで、今回は交通事故における弁護士費用の負担について解説します。

弁護士費用の負担者

交通事故における弁護士費用の負担者は、原則として加害者になります。これは、自賠責保険制度に基づき、加害者が被害者に対して損害賠償義務を負うためです。つまり、交通事故で被害を受けた場合、弁護士費用は加害者の自賠責保険から支払われます。

ただし、次のような場合には被害者が弁護士費用を負担する必要があります。

• 被害者が加害者の過失を証明できない場合
• 被害者が事故を自らの過失で招いた場合
• 被害者が弁護士と報酬契約を結んだ場合（任意保険などで対応する場合）

弁護士費用特約のある任意保険

一部の任意保険では、弁護士費用特約という特約があります。この特約に加入していれば、被害者自身の過失があっても弁護士費用が補償されます。また、加害者の過失が証明できない場合でも、弁護士費用が補償される場合があります。

弁護士費用と示談金

弁護士に依頼すると、示談交渉でより多くの賠償金を得られる可能性があります。しかし、弁護士費用が示談金から控除されるため、最終的に受け取れる賠償金は少なくなります。

弁護士に依頼するかどうかは、個々のケースに応じて検討する必要があります。示談交渉に不安がある、相手方が弁護士を雇っているなどの場合には、弁護士に依頼することでより有利な解決を図れる可能性があります。