## 物損事故で請求できるものは？ 物損事故に遭われた場合、多くの方が「修理代は当然請求できるけど、他には何を請求できるのだろう？」と疑問に思われるでしょう。物損事故は、人身事故と異なり、精神的な苦痛に対する慰謝料が認められないことが多いですが、それでも様々な損害を賠償請求できる可能性があります。この記事では、物損事故で請求できる主な項目について、日本の交通弁護士の視点から詳しく解説します。

請求できる主な項目

物損事故で請求できる損害賠償の項目は、事故によって発生した直接的な損害と、間接的な損害に分けられます。以下に主な項目を挙げます。

* **車両の修理費用:** これは最も一般的な請求項目です。修理の見積もりを複数社から取得し、妥当な金額を請求することが重要です。修理が不可能な場合は、事故当時の車両の時価額を請求できます。 * **代車費用:** 修理期間中に代車を利用した場合、その費用を請求できます。ただし、代車が必要な合理的な理由と期間が認められる必要があります。 * **レッカー代:** 事故現場から車両を移動させるためにレッカー車を利用した場合、その費用を請求できます。 * **評価損:** 修理によって車両の機能が回復しても、事故歴が残ることで車両の価値が下がる場合があります。この価値の低下分を評価損として請求できる可能性があります。 * **積荷の損害:** 車両に積んでいた物が破損した場合、その損害額を請求できます。 * **休業損害:** 事故により、業務で使用していた車両が使用できなくなり、休業せざるを得なくなった場合、その休業期間中の収入減を請求できる可能性があります。 * **その他:** 例えば、事故によって衣服や持ち物が破損した場合、その損害額も請求できます。また、事故によって発生した弁護士費用や調査費用なども、一定の範囲で請求できる場合があります。

請求の際の注意点

物損事故の損害賠償請求を行う際には、いくつかの注意点があります。

* **証拠の確保:** 事故状況を示す写真や動画、修理の見積もり、領収書など、損害を証明できる証拠をできる限り集めてください。 * **時価額の確認:** 修理が不可能な場合、車両の時価額を算定する必要があります。複数の査定業者に見積もりを依頼するなどして、客観的な時価額を把握しましょう。 * **保険会社との交渉:** 相手方の保険会社との交渉は、専門的な知識が必要となる場合があります。交渉が難航する場合は、弁護士に相談することを検討しましょう。 * **弁護士への相談:** 弁護士は、法的観点から適切な賠償額を算出し、保険会社との交渉を代行してくれます。複雑な案件や、保険会社との交渉がうまくいかない場合は、弁護士に相談することで、より有利な解決を目指せる可能性があります。

まとめ

物損事故では、車両の修理費用だけでなく、様々な損害を請求できる可能性があります。損害を証明できる証拠をしっかりと集め、必要に応じて弁護士に相談しながら、適切な賠償額を請求することが重要です。もしご自身で対応が難しいと感じたら、早めに交通弁護士にご相談ください。適切なアドバイスとサポートを受けることで、安心して問題解決に取り組むことができます。