交通事故により車両自体が破損した場合

交通事故に遭うと、バンパーがへこんだり、フロントガラスがひび割れたりするなど、車に何らかの損傷が生じるのは当然です。

もちろん、車両に損害が生じた場合には、加害者に対して損害賠償請求を行うこともできます。

では、具体的にはどのような範囲の損害賠償が請求されるのでしょうか？この記事で詳しく見てみましょう。

車が損傷した場合、修理費を請求できます

まず、車両自体の損害に対する賠償請求について説明します。

故障した車両を修理に出すと、修理費の補償を請求できる場合があります。

ただし、合理的と判断される修理費用のみの請求は受け付けます。

例えば、せっかく全面塗装をしたのに部分塗装で済む場合、全面塗装にかかる費用は請求できません。一般的に言えば、スプレーペイントの量の一部のみを請求することができます。

ただし、修理費用が車の市場価格を超える場合は、経済的損失とみなされ、修理費ではなく交換価格を支払う必要があります。

また、車両の重要構造部分が著しく損傷しており、車両の交換が適当と判断される場合には、「交換差額」も請求することができます。

「購入価格差」とは、事故前の車両と同等の市場での中古車の購入に必要な価格から、事故後の車両の販売価格を差し引いた差額を指します。

車を使用していれば得られたはずの利益が、車の損傷により損失となります。

被害車両が商用車（タクシー、バスなど）の場合、車両の損傷状況によっては一時的に作業ができなくなる場合がございます。

車が破損していなければ仕事をして利益を得ることができましたが、車が破損して仕事ができなくなった場合に失われた利益のことを「車の滅失による損害」といいます。この損失は加害者に対しても請求することができます。

駐車損失は次の式で概算されます

「車両停止損失 = {(1 日の収入) - (1 日の出費)} x 車両が停止した日数」

料金にはターンパイク通行料とガソリン代が含まれます。これは、車を使用しないことで回避できた費用を控除できることを意味します。

事故により車両にアクセスできなくなった場合でも、代車を使用して事業を行うことができれば、車両損害の賠償請求はできませんのでご注意ください。この場合、下記の通り代車費用をご負担いただきます。

代車を使用する必要があると判断した場合は、手数料の免除を申請することができます。

代車とは、事故車両の修理や新車の準備の際に、事業用としてレンタルして利用することができます。

この間に発生するローン手数料を「ローン手数料」といい、この金額は加害者に請求することができます。

代車の損害額は次のように計算されます

「借りた車の損害額＝（1日当たりの車の借入費用）×（借用に必要な日数）」

もちろん、この点に関して、あなたの請求は合理的な期間を超えることはできません。

例えば、代車を修理して返却した後もそのまま使い続けた場合、返却日からは当然代車料金を請求することはできません。

また、不要な高級代車を借りてしまうと、代車のグレードアップに伴う追加費用も請求できなくなるので注意しましょう。ただし、車を借りる場合は相手の保険会社が提供してくれるのが一般的です。

商品が破損していた場合は、貨物損害賠償請求を行うこともできます。

事故により荷物が破損した場合、その損害の賠償を請求できる場合があります。

ただし、車内に積まれていた物品に生じた損害については賠償を請求できるわけではありません。

請求できる補償は「事故によって生じた損害」および「損害を受けた車両に通常存在すると考えられる物品」に限られます。

これらの損害については、車が全損の場合、修理費に市場価格と同額を加えた金額を請求できる場合があります。

「一般に被害者の車内にあったと推定される物品」には、カーナビや被害者が着用していた眼鏡、トラックに積まれていた食料品などが含まれる。

一方、「通常、事故車両に搭載されることが想定される物品」に含まれない物品としては、極めて高価な宝飾品や積載制限を超えるトラックの貨物等が挙げられます。破損した場合でも補償対象外となる場合がございますのでご注意ください。

また、損害の対象であっても、事故による損害であることが明らかでない限り、賠償を請求することはできません。もちろん、事故前や事故後に破損したものについては、修理費を請求することはできません。

ここまで貨物の損害賠償について説明してきましたが、どのような貨物が請求できるのか判断するのは難しいかもしれません。

事故が発生した場合は、できるだけ早く積載品の状態を確認し、将来の請求に備えて写真を撮って保存してください。

また、商品が破損し修理に出す場合は、明細書と領収書を必ず保管してください。